Reflector and Light
ロードバイクは、車やオートバイと同じく道路を走るための乗り物。道路交通法では軽車向に分類されるため、ライトを装着していないと違反となる。
しかし、自分だけでなく、車やオートバイ、歩行者の安全を守るためにも、ライトは付けておきたいアクセサリーだ。
ここでは安全を守り、快適にロードバイクで走れるようライトの選び方から、ロードバイク初心者におすすめのライト6選を紹介する。
ロードバイクで夜間走行時に必要なライトの役割は、第一に「自分の存在を車や歩行者に知らせること」、第二に「暗がりを照らして前方の視界を確保し、路面状況をつかむこと」だ。ただし車や人の通らない暗い道では、この優先順位は入れ替わる。
それまでは普通の自転車についているライトの明るさで十分と思っている人も多いと思うが、走る場所が暗ければ暗いほど、速度が速ければ速いほど明るく幅広く照らせるライトが必要になる。ロードバイクのライトは普通の自転車用のものでは不十分ということを心得ておこう。
GENTOS(ジェントス) LED 懐中電灯 閃シリーズ
出典 Amazon
高いコストパフォーマンスを誇る"閃"はロードバイクのライトの中で超定番。以下には充電式をたくさん紹介しているが、市街地中心で電池式であればこれ一択。電池式なので外出時に突然ライトが切れても大丈夫。
明るくてUSB充電など、利便性の高いライトは多少価格が高いが、快適なロングライドや、安全のために投資を惜しまず信頼できるライトを選ぼう。
キャットアイ(CAT EYE) LEDヘッドライト VOLT400
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明るさを重視するならこれ。少々値段は張るが、400ルーメンと非常に明るく暗い道を走ることが多いならこれで安全。
ちなみに、フロントライトは白色または淡い黄色、後ろのライト(テールライト)は赤色なので購入するときは注意したい。
幹線道路では自分をアピールするため点滅ライトのみを使う人がいるが、点滅ライトを単独で使用するのはNGだ。というのも、道路交通法では「車両等は、夜間、道路にあるときは、政令で定めるところにより、前照灯、車幅灯、尾灯そのほかの灯火をつけなければならない。」と規制されている。
そして、公安委員会は前照灯を「白色又は淡黄色で、夜間前方10mの距離にある交通上の障害物を確認することができる光度を有するもの」と定義しており、つまりはライトの点滅は灯火にあたらず、ライトを点滅させていても無灯火とみなされる。そのため、点滅ライトは点灯しているライトと併用し、点滅ライトは補助として使うこと。
夜間走行の必需品であるライト。道路交通法でも夜間(日没から日の出まで)の走行には「前照灯、車幅灯、尾灯その他の灯火類をつけなければならない」と明記されている。
しかしライトの詳しい条件は、都道府県ごとに異なるのが現状だ。例えば東京都では、軽車両の前照灯について「白色又は淡黄色で、夜間、前方10メートルの距離にある交通上の障害物を確認することができる光度を有する前照灯」と規定されている。
明るさの基準は決まっていないが、夜間はライトを点灯させないといけないし、無灯火はたとえ罰則がなかったとしても危険なことには代わりはない。また、速度の速いロードバイクに使用するライトは最低でも100ルーメンは確保したい。
ロードバイクに必要なライトは1つではない。そう、後ろのライト(テールライト)だ。車のドライバーに認識してもらうために後ろのライトも必須だ。ほとんどのロードバイクには、後方向きの反射板がないので、テールライトがないと車から全く認識されないこともある。
キャットアイ(CAT EYE) テールライト OMNI3
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リラライトの超定番。テールライトは認識性を高めるのが目的なので、そこまで明るくなく、結果、電池は長い間持つ。
テールライトについて詳しくは「テールライトの選び方と、おすすめテールライトの紹介」で紹介しているので参考に。
参考リンク テールライトの選び方と、おすすめテールライトの紹介
日帰りまたは宿泊ツーリングを考えている人にはライトは必需品だ。半日や2~3時間でも夕方にかかる時間帯や冬季には必要となる。
普通のライトは前方を照らすことよりも自分の存在を相手に知らせることが主目的であり、街灯などがある場所での使用が前提となっている。しかし、ツーリングは街灯のない場所を走ることが多く、周りが木々などで覆われた道だと暗闇になり、とても普通のLEDライトだけでは安全に走れない。前方の路面状況を照らし出し、安全を確保できる高輝度のものが必要だ。
LED光源が数個以上あり非球面レンズなどを採用した照射ライトが最低限必要だ。値段は数千円以上となるが、安全確保のためには必需品である。できればLEDの強力な前照灯が欲しい。さらに登山用などのヘッドランプも高輝度のものを併用すれば安心だ。それぞれコンパクトなものなので準備をしておこう。
反射板をペダルやサドルの後ろ、ヘルメット、衣類やバックパックなどにできるだけ多く付けておくと、意識が低下しているドライバーにもアピールできる。ツーリング時の安全確保としてやっておきたい。
シンプルなロードバイクに、大きなヘッドライトは付けたくないと思っている人も多いが、そのような人のために、最近では小さくても充分に明るいLEDライトや、リフレクターの代わりとなる赤色のテールライトが数多くラインナップされている。装飾の一環として、ライト選びを楽しむのも良いだろう。
ライトは今やLEDが主流であり、電球の数十分の一の電力で明るく輝く。ただ、LEDライトは光量が強いため、歩行者や車が眩しくないように角度を調整しよう。
ライトは全てが前を明るく照らすという用途ではなく、前照灯というよりも、自分の存在を周りに知らせるセーフティライトという位置付けの製品もある。
ロードバイクのライトも様々なので必要な明るさやバッテリーの持ち時間、重量、デザインの好みなど、自分にあった基準を持っておくといい。
真正面にまっすぐ向けてしまうと、対向車に対して目くらましになってしまう。
基準は水平の位置に自転車を置いて、点滅モードではなく連続点灯モードの状態で10m先の路面が照らせるやや下向きの角度。こうすることで対向車からもしっかりと視認される。
走行中の安全面で見ればライトが多いほうが安心できる。一方を連続点灯させて、もう一方を点滅モードにしておけば被視認性も高まる。
長距離を走る人は2灯どころか3~4灯も当たり前。また、片方が電池切れしても、もう片方が予備として使えるのも大きい。
ロードバイクに使用するライトは脱着が容易な製品が多く、盗難にあいやすいのが難点。もしものためにもメインライト+サブライトの2灯使いがおすすめ。
電源のタイプは大まかに分けると単三乾電池、ボタン電池、充電式などがある。最近はUSB充電ができるものが増えてきた。通勤通学で毎日のように使う人や、光量が多く必要な場所を走ることが多いのなら、USB充電式のライトが強い光量で明るく、何度も充電できてコストパフォーマンスが優れる。
また、常に市街地を走り、そこまでの明るさを求めていないのであれば、電池式のもので十分だ。テールライトは電池をあまり使うことがないのでほとんどが電池式。いずれもエネループなどの充電式電池が役に立つ。
ライトの種類 | 特長 |
---|---|
充電式ライト | 充電式のメリットはランニングコストの安さ。デメリットは出先での充電が困難なこと。ただし、昨今は予備バッテリーとの交換が容易なカートリッジタイプや、スマートフォンを充電できるモバイルバッテリーを使って充電できるUSBポート採用のライトもある。 |
乾電池式ライト |
メリットは入手性の高さ。万が一電池が切れてもコンビニやスーパーなど殆どのお店で売っているため対応しやすい。ひと昔前は乾電池は使い切りのものが多く、ランニングコストが膨れてしまっていたが、最近はエネループなどのニッケル水素充電池があるのでそこまでコストがかからなくなった。 |
明るさは非常に重要な要素だ。光量が足りないと暗い道では安全に走ることが難しくなる。明るさの基準としては、JIS企画が「自転車のライトについて中心光度は400カンデラ以上」と定義しているので、400カンデラ以上のライトを選ぼう。
カンデラは明るさの単位の一種で、現状ではほかにルクスやルーメンなどが混在しており、メーカーによってさまざまな単位で性能を表していて、統一されていない。
多くのライトはルーメンで明るさを示しているので、400カンデラと同等の明るさである最低でも200ルーメン以上の明るさのものを選ぼう。
明るさの表記の「カンデラ」「ルクス」「ルーメン」とは
ライトの明るさの単位は、おもにカンデラ、ルクス、ルーメンの3種類。
ロードバイクの盗難も怖いが、ライトをつけっぱなしで駐輪してライトだけ盗まれるということも考えられる。ロードバイクに比べれば安価だが、そこまで安価ではないので盗難されない方法を考えたい。
土台を自転車に固定し、本体だけが簡単に取り外せるものが最も一般的で、これなら駐輪時は外して持ち運ぶのでライトを盗まれる心配はない。ただ、毎回取り外さないといけないので多少面倒。
つけっぱなしでも盗まれにくいのが、本体と固定されているタイプだ。これなら駐輪時に外す必要がないので手間が少ないが、ライトのいらないときに非常に邪魔になる。
自転車通勤をする人であれば、リュックの背面にリアライトを固定するという方法もある。毎回取り外す必要がないので、盗難の心配もないのでおすすめ。
このあたりは個人の好き嫌いによるところが大きいので、自分の好きなタイプを選ぼう。
土台を固定、本体を取り外すタイプ | 土台を固定する一般的な方法。ライトの取り外しを簡単にできるので電池交換や充電がラク |
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本体ごと固定タイプ | 本体を固定するライトは盗難の心配が少ない。ハブダイナモ式のライトに多い |
本体を直接取り付けタイプ | つけ外しの容易さで人気のライト。自転車を離れる時は持ち歩いて盗難防止 |
出典 Amazon
現在のライトの大きな傾向として、1.LEDを用いているということ、2.電源には電池を使わず、充電池を使うライトが増えていること、の2点が挙げられる。
これによりライトの大きさを小さくすることができるだけでなく、乾電池式のものでは実現しづらかった明るさを実現できるようになり、軽さと明るさを両立できるようになった。
ボル卜100XCは全長8cmほどで手のひらに載るほど小さく、重量42gと小型軽量ながら最大100ルーメンの明るさで1時間連続点灯が可能というのが特長。夜間走行に向いている明るさではないが、昼間のライト点灯や、サブライトとしては十分すぎる明るさ。電池式のライトではこの大きさ(重さ)でこの明るさはなかなか実現できなかった。
電源はリチウムイオン充電池で、充電はスマートフォンの充電などに使うUSBアダプターからケーブルを使って接続するだけで充電可能。充電に特殊な機材が必要というわけではないので、外出先でも充電しやすいし、スマートフォンのモバイルバッテリーを使って充電することもできる。
出典 Amazon
ハイモードで約200ルーメンの明るさを発揮するUSB充電式ライト。ヘルメット用ブランケットや、フロントフォーク用ブランケットがオプションで用意されている。明るさとコストのバランスが取れているので、様々な場面で活用でき、初心者にもおすすめのモデルだ。初めてのロードバイク用ライトでも十分に事足りる。
8~20メートル先を最も明るく照らすように設計されており、それに加えて上部がカットされているような半円形上のレンズで中央部~下部を照射する効率のよい配光。ハンドル下の付近も照らしてくれるので、目前の路面の状態を確認することも可能だ。
なお、200ルーメン以上の明るさを求めるのであれば、400ルーメンの明るさのVOLT400というものもある。夜間の安全性をより高めたいのであればより明るいものを選ぶといい。 VOLT400について詳しくは、「明るくコストパフォーマンスの高いライト・キャットアイ VOLT400のレビュー」を参照のこと。
参考リンク 明るくコストパフォーマンスの高いライト・キャットアイ VOLT400のレビュー
出典 Amazon
スリムでバッテリー込みで17gと非常に軽量なポディのUSB充電式フロン卜ライト。最大の明るさは50ルーメンで、シリコンバンド(ネジなどでの固定が不要)で装着が簡単ということもあり、どちらかというとデイライトやサブライト向け。
BLINDERには照射角が異なる複数のシリーズが存在しており、スポット照射で遠くからの視認性が高い「アイポーラー」は照射角15度、「フォーアイズ」は照射角35度、「キッドグリッド」は照射角90度、「ミスターチップス」は120度の広角照射であらゆる方向からの視認性が高いなど照射角によって4つのモデルに別れている。
いずれのモデルも雨天時や砂埃が多い場合でも対応できるよう様々な状況で使用することを考えられており、国際電気標準会議によって定められた防塵防水の保護規格でも、防塵性能は最高レべルの6等級、防水性能は上から2つめの7等級(水深1mの水のなかに30分沈めても浸水しない防水性)と、非常に高い防塵防水性能を誇っている。
高いのは性能だけでなくそのデザイン性にもあり、スタイリッシュに仕上げられたロードバイクの美観を損なわないデザインもこのモデルのポイント。というのも、このブランドはそのデザインで数々の国際的なデザイン賞を受賞している実績がある。
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ロード用ヘルメットをモチーフにしたジェントスオリジナルデザイン。均一にかつ明るく中心から周囲まで照らせる。ブランドの技術力を生かした配光性は秀逸で、ムラなく広がる光がストレスなく走りをサポート。
USB充電式で、エコモードでの点灯時間は約6時間。照射距離は最大約93mと夜間の視認性が高く、郊外の暗い道でも安全に走ることができる。ボディにはアルミダイキャストを採用。
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コンパクトなボディに似合わず、450ルーメンの明るさを発揮。強力な光がしっかりと遠くまで届くモデルだ。中心に光を集めるスポット配光で、中心部の明るさが非常に強い。
周辺部も照らしているので視認性も高い。ただ明るいだけでなく、サイド窓により180度の視認性も実現した夜道の心強い味方だ。5000円以下とリーズナブルな価格も見逃せない。
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150ルーメンのライトは、明るさとコンパクトさを両立させた、乾電池いらずのUSB充電式。高輝度LEDの明るさを効率的に路面に照射する裏面反射型レンズを採用し、上部よりも前方~路面をしっかりと照らす性能にたけているモデル。
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本体の重量が20gという軽量さと、名前のとおりレンズをクリックするだけでライトをつけたり消したりできる直感的な操作性という2つの特長を持つ充電式ライト。ライトの明るさが20ルーメンと100ルーメンに届かない明るさなので、価格が手ごろなのことも相まってデイライトやサブライトとして使用する前提のライト。
ライトの照射面には180度べゼルを採用して側方からの被視認性も確保。色は、青やオレンジなど全6色。パイクやウェアと色をマッチさせることが可能。
ロードバイクのライトは街乗りからツーリングまで用途を問わずに選ぶなら、とにかく明るいものを。これはフロントライト、テールライトのどちらの選び方にも共通していえること。
夜間はあまり走らない人、街乗りや街灯が多い場所を走ることがほとんどという人は、シリコン製の軽くて小さなものを選ぶ人もいるが、これでは危険だ。どんな場所を走るとしても安全のために200ルーメン以上の明るさのライトを選ぶすることをおすすめする。
テールライトは、とくに照射範囲、被視認性に優れたものを選ぼう。LEDをたくさん使っていて横からでも確認できる明るいものがおすすめ。
充電式ライトはコストパフォーマンスが高いのがメリットだが、バッテリー切れが起こりやすいのがデメリット。バッテリーの余力を確認して、夜間走行中にバッテリー切れを起こさないような注意が必要。
ロングライドなどで郊外を長時間走行する場合は、前後ともにとくに照射能力と範囲、被視認性が高く、連続点灯しても長時間バッテリーがもつものを選ぶ。走行時間によるが、バッテリーの増設や予備も携帯するようにしよう。
最後にどのライトにしようか迷っている場合は、以下のいずれかのライトを購入すればまず間違いないので、覚えておこう。
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ハイモードで約200ルーメンの明るさを発揮するUSB充電式ライト。ヘルメット用ブランケットや、フロントフォーク用ブランケットがオプションで用意されている。
明るさとコストのバランスが取れているだけでなく、明るさと持続時間も良いので様々な場所で活躍できるスペック。初めてのロードバイク用ライトとして十分に事足りる。
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最低限の明るさのライトだと路面状態が確認しづらく夜間は走りにくいが、このキャットアイ VOLT400は400ルーメンと非常に明るい。そのため、明るい街中以外の場所でも路面確認が容易で安心して走行できるのは大きいメリット。詳しくは「明るくコストパフォーマンスの高いライト・キャットアイ VOLT400のレビュー」で紹介しているので、参考に。
参考リンク 明るくコストパフォーマンスの高いライト・キャットアイ VOLT400のレビュー
ここまでフロントライトについて紹介してきたが、前方を照らすだけでなく、後方に向かって光り自分の存在をアピールするためのテールライトも必要。「テールライトの選び方と、おすすめテールライトの紹介」では、テールライトに関して紹介しているので、そちらも参考に。
参考リンク テールライトの選び方と、おすすめテールライトの紹介
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