Is it difficult to install tubeless tires
チューブレス対応のホイールが増えてきているが、クリンチャータイヤを装着している人も多い。その理由としては、チューブレスタイヤの取り付けが大変そうに思われ、導入に踏み切れないということもあるだろう。では、実際に取り付けにくいのかどうかをここでは紹介する。
チューブレスタイヤが発表された当初は、非常に取り付けにくかったのは事実。というのも、当時はとにかく安全第一で、走行中にタイヤが外れないよう、装着できるギリギリの小ささのものがリリースされていた。
最近のチューブレスタイヤは、タイヤメーカーの努力などもあり、以前に比べるとまだ容らないのは若干のメリット。
最後のビードを上げるところは以前と同じく堅いことが多いが、チューブレス専用タイヤレバーを用いることで、まだ上げやすくなっている。
チューブレス専用タイヤレバーは、タイヤを外す際にリムが傷つかない工夫がなされているため、タイヤレバーを持っていない場合は手に入れておくことを推奨。
とはいえ、誰でも簡単に取り付けられるというわけではなく、慣れが必要でもある。この場合、石鹸水を塗ったり、どうしてもビードが上がらない場合は空気を一気に放出できるエアコンプレッサーを用いたりするなど、様々な手間がいるのも事実である。
詳細は後述するが、ホイールの径もタイヤの径も、製品によって微妙に違うため、組み合わせによって取り付けやすさに差が出てしまう。
当然、取り付けやすい方がありがたいが、あまりに取り付けやすいのは問題。というのも、取り付けやすい場合、高圧を入れたときにリムから外れやすくなってしまうためである。そのため、多くのタイヤメーカーは、チューブレスタイヤに関してはさらに厳しい基準を設けている。
もちろん、どのメーカーのタイヤも空気圧を守っていれば、そんなに簡単に外れることはない。しかし、タイヤで決められている適正空気圧より圧倒的に多い空気圧を入れるという人がいる可能性がある限り、メーカー側は安全を守るために高い基準を設ける必要がある。
そのため、チューブレスタイヤは安全性が高い一方で、取り付けやすさを犠牲にしているというのが現実である。
ここまで「慣れが必要」や「硬い」などと聞くと、できるだけ簡単に交換できるチューブレス系タイヤが何かを知りたい人も多いと思う。
交換が容易になっているとはいえ、圧倒的に交換が簡単という組み合わせというのはなく、タイヤもホイールも若干ながらも毎年寸法が変わるので、安定した正解がない。
もちろん「タイヤの交換はショップに依頼するから関係ない」という人もいるだろう。ただ、いくらチューブレスタイヤが高いパンク耐性をもっていたとしても、サイクリング先で絶対にパンクしないという保証はない。
そして、パンクした場合は、自分でタイヤを外して修理することになる。そのため、取り付けやすいかどうかぐらいは事前に知っておけるよう、一度外してから再度はめ込むぐらいのことはやっておくことをおすすめしたい。
チューブレスタイヤを多数取り扱っているスポーツ自転車専門店では、経験に基づく知識が蓄積されているはずなので、実際に店舗にて、自分の愛車のホイールに適したタイヤは何かを相談することをおすすめする。
ホイールとタイヤの組み合わせによって、「手で簡単に取り付けられる」「プロでも取り付けるのは難しい」という差も存在する。
なぜこのような差が発生するかというと、基本的には、タイヤもホイールも、同じ規格に沿って作られているが、タイヤやホイールの金型はメーカーによって異なり、それがほんの僅かの差が生まれる要因となっている。
安全面を意識して小さくするメーカーもあるし、取り付けやすさを向上させるために大きめに作るメーカーもある。このように、タイヤの径もホイールの径も、モデルによって非常にわずかだが差があるため、このようなことが起こっている。
取り付けやすさの差は、ホイールのディテール(リムハイト、リムの素材、スポーク数、スポークパターン、スポークテンションなど)で変わる場合も多い。
例えば、リムはスポークに引っ張られているため、組んだ状態では多少直径が縮む。また、リムの剛性が高いホイールは縮みにくいので、ホイール径が大きくなる傾向にある。
そのため、ローハイトよりディープリムが、アルミリムよりカーボンリムが、同じリムでもスポークテンションが低く、また、スポーク数が少ないほうが、ホイールの直径は大きくなりやすい。
さらに、同じホイールでも、前輪と後輪でスポークパターンが違うため直径は変わる。
直径が大きくなりやすい(取り付けにくい) | 直径が小さくなりやすい(取り付けやすい) |
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リムの剛性が高い | リムの剛性が低い |
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リムの形状によって取り付けやすさは変わる。チューブレスリムには、ビードが乗るフラットな部分(ビードシート)があり、その端にハンプという山がある。この山のおかげでビードが落ちにくくなっている。
このビードシートの幅もハンプの形状も、メーカーごとに異なっている。例えば、ハンプが小さい場合はビードが上がりやすくなるし、ハンプが大きい場合は、ビードを上げにくくなる。ただ、ハンプが小さい場合は、パンクした際にビードが落ちやすくなってしまうというデメリットも存在する。
「チューブレスホイール」は、テープを貼る必要のないため、寸法が正確なものが多く、取り付けやすいものが多い。
一方で「チューブレスレディホイール」はテープを貼る必要があるため、テープの厚みや巻き数で径が変わってしまう。このため、うまく取り付けにくい場合もある。とはいえ、慣れてきたらテープの厚みや巻き数で調整も可能。
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