2 recommended high-spec tires for 2021
ロードバイクのパーツは常に進化を遂げているが、タイヤも進化を続けるパーツの一つ。路面に接するパーツなので走りに直結するし、ホイールに比べると手に入れやすい価格なので、手軽に走りを向上させることが可能。ここではそんな走りを圧倒的に変えたい人に向けて、2021年時点でのロードバイク向けハイスペックタイヤを紹介する。
最新のホイールはクリンチャータイヤとチューブレスタイヤのタイヤ規格の両方に対応するものがここ数年で増加傾向にある。そのため以前に比べてチューブレスタイヤの種類も増加傾向にある。
とはいえ市場ではまだクリンチャー対応ホイールが主流なので、各メーカー両方の規格のタイヤをリリースしているのが現状で、クリンチャータイヤのほうが種類が多く、価格も安いのも事実。
交換が容易なクリンチャータイヤか、乗り心地がよく転がり抵抗は低く、パンクのリスクが低いチューブレスタイヤか、自分のホイールや走りに応じたものを選ぶことが大切。
2020年のタイヤとして最も大きい話題はコンチネンタルタイヤのフルモデルチェンジ。この後で紹介するが、それまでも非常に高いスペックを誇っていたものが、フルモデルチェンジしたことにより一層性能が向上し、ほかの一般的なタイヤと一線を画す仕上がりになっている。少々値段は張るが、走りを大幅に向上させたい人にはぜひおすすめしたい。
コンチネンタルはドイツのタイヤメーカーで、1871年の創業以来、一貫してドイツ国内でタイヤを開発し続けている。開発するタイヤの種類は豊富で、ロードバイクやMTBなどの自転車用タイヤのほか、スポーツカーやオートバイのタイヤも開発している。いずれも高い評価を得ており、プロレースなどの場面で数多く採用されるなど高い実績を持つメーカーでもある。
そんな世界的タイヤメーカーであるコンチネンタル。もちろんロードバイクのタイヤにも力を入れており、ロードバイクタイヤ最高峰が今回紹介するグランプリシリーズ。
それまでコンチネンタルはフラグシップタイヤとしてグランプリ4000Sというタイヤをリリースしていた。このタイヤはロードバイクタイヤのベストセラーモデルで、10年を超えるロングセラーモデルとしてタイヤ市場に君臨していた。そして2019年、ついに名称をグランプリ5000に変えフルモデルチェンジ。このフルモデルチェンジによって、さまざまな点が進化している。
参考リンク ちょっと値は張るが走りが軽く転がりやすいハイグレードタイヤの紹介:グランプリ4000S
グランプリ5000は、前モデルである4000Sに比べて軽さは5g軽く、転がり抵抗は12%も減少、耐パンク性能に至っては20%も向上するなど全体的なレベルアップが行われている。
ほかにも、グランプリ4000Sでも採用されていた高いグリップ力と低い摩耗抵抗の両方を実現する"ブラックチリコンパウンド"はそのままに、コーナリング時のグリップを強化する"レーザーグリップ"、快適性を向上させる"アクティブコンフォートシステム"など新たな機能が追加。これらによって高い走行性能を発揮している。さらに、特殊化学繊維の"ベクトルランブレイカー"によって、対パンク性能を高めている。
もう一つの大きなポイントはチューブレスモデルがあること。チューブレスタイヤ市場の拡大に合わせて、このモデルチェンジにより、コンチネンタル初のチューブレスモデル「グランプリ5000TL」も初登場。これはチューブレス対応ホイールを使っている人には非常に嬉しいことと言える。
このグランプリ5000TLはグランプリ5000と同様に高い走行性能を実現するため同じような機能が盛り込まれているが、そもそもクリンチャータイヤとチューブレスタイヤは構造やTPI数が全く異なるものなので、同じような名称がついていても異なる性能のものである。
例えば、5000は330TPIで5000TLは180TPIとまったく違う性能数値。両方を比べた場合、公式見解では転がりの抵抗は5000TLがより優れているとされている。
高い走行性能を持つこのタイヤはこの時代の代表的なタイヤとも言えるレベルの一本。前後で2万円前後と価格は若干高いが、装着後に走行すると走りがガラリと変わることがわかるだろう。ロードバイクの走りを格段に向上させたい人にはぜひおすすめしたい。
価格(1本あたり) | 11,000円 |
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対応タイヤ | クリンチャー |
サイズ | 700×23,25,28,32C/650×25B,28B |
カラー | ブラック |
推奨空気圧 | 98-120psi(700×25C) |
重量 | 215g(700×25C) |
価格(1本あたり) | 13,000円(税抜) |
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対応タイヤ | チューブレス・レディ |
サイズ | 700×25,28,32C/650×28B |
カラー | ブラック |
推奨空気圧 | 80-109psi(700×25C) |
コンチネンタルのタイヤには、タイヤの消耗度がわかる"インジケーター"という目安になる穴が2つある。この穴が見えなくなったらタイヤ交換が必要。
走行距離の目安だが、梱包されていた箱に4859kmと記載されているので、おおよその目安は5000kmぐらいと考えておこう。
ただ、穴がなくならなくてもタイヤの劣化状態が激しい場合は一定期間で交換すること。特に年中日光にさらされる場所に駐輪している場合はタイヤの劣化が激しい。
シュワルベはドイツで1901年に設立されたラルフポール社のブランド。その歴史は古く、タイヤブランドとして100年以上の歴史をもつ老舗ブランドでもある。扱っているタイヤの種類も豊富で、ロードバイクからMTB、グラベル、街乗り、ウインターなど、さまざまな自転車や場面に対応できるものが揃っている。
ロードバイクのタイヤはスペックに合わせて3つのグレードに分かれており、高いものから順に「エヴォリューションライン」(レース向け)、「パフォーマンスライン」(ロングライド向け)、「アクティブライン」(エントリー&トレーニング向け)に分けられている。
ここで紹介するシュワルベプロワンは、シュワルベのロードタイヤの中でも最上位に位置するタイヤで、エヴォリューションラインに分類されるチューブレスレディータイヤ。最大の特徴として、独自のマイクロスキンシステムを採用していること。
これにより、従来のモデルに比べても大幅に軽量化が実現。その軽さは700×25Cのサイズで260gと非常に軽量。ほかにも高いグリップ性能をもつポリマーベースのラバー「ワンスタートリプルコンパウンド」を採用。グリップ力を維持しながらも転がり抵抗を大幅に減らしている。
なお、このタイヤはシュワルベの独自仕様であるチューブレスイージーという仕様。このチューブレスイージーは、タイヤに空気保持層がなく、軽くしなやかに設計できるのが強みの「チューブレスレディ」と同様に、専用のリムテープとシーラント(液体)によってタイヤ内の空気を保持している。一方でチューブレスレディに比べてタイヤがはめやすく、手で簡単にはめられるという利点がある。
さらに、ビードの上がりやすさも特徴。一般的なチューブレスタイヤと比べてビードを上げやすく、フロアポンプで上げることも可能。そのため、チューブレスレディ導入に二の足を踏んでいる人にもおすすめしやすいタイヤでもある。(ホイールによって難易度が異なるので公式ページを要確認)。カンパニョーロのゾンダホイールやフルクラムのレーシング3などはタイヤのはめやすさやビードの上がりやすさなど容易な部類。
耐圧性・耐パンク性にも優れ、転がり抵抗が低く、高いグリップ力があり、走りの質も高いという万能感を持つこのタイヤは、プロのレースでも使われるクオリティ。高価だが、その価値はある。
価格(1本あたり) | 12,100円 |
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対応タイヤ | チューブレスイージー(チューブレスレディー)、クリンチャー |
サイズ | 700×23、25、28、30C |
カラー | ブラック |
推奨空気圧 | 5.0-7.5bar(700×25C) |
重量 | 260g(700×25C) |
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