Recommended high-function rainwear to road bike
モンベルはアウトドア用品全般を製造販売している日本のメーカー。登山用品から始まったメーカーなので、登山系のアイテムを軸としたアウトドア用品を取り扱っている。
実店舗も多く、路面店に加えショッピングモールなどにも入っており、実際に見て触れてから選ぶこともできる。>「モンベルショップ一覧」
全般的に機能性が高いアイテムが安価で提供しているので、手を出しやすい。冬場に活躍する高機能アンダーウェアのジオラインもモンベルの商品。
ストームクルーザーの一番のウリはゴアテックス素材を使っていること。ゴアテックス素材の特徴は以下の通り。
防水性はその素材が水をどれだけの間弾くことができるか。詳しくは「ロードバイクには高機能レインウェアがおすすめ」を参照してほしいが、ゴアテックス素材は高い水圧に対しても防水性を持つ。ロードバイクで使用する場合、弱い雨で短時間ならどのようなレインウェアでも問題ないが、激しい運動を行いながらの非常に強い雨や長時間の雨などの場合は高い防水性が必要になる。そのため、撥水性の高い素材であるゴアテックス素材は有用。
水を通さない素材は数多くあるが、ゴアテックス素材のもう一つの特徴は透湿性が高いこと。
ロードバイクで走行していると体が温まってきて体から汗や熱が発散されるが、普通のレインウェアだと、レインウェアの中は汗や熱の湿気で蒸れて不快に。また、外気にさらされていないのでアンダーウェアが吸った汗が乾きにくく、雨に濡れていないのに汗で体中が濡れてしまう。
透湿性が高いとこの蒸れの原因になる湿気を外に排出してくれやすいのでウェア内が蒸れたり、中の衣類が汗で濡れたりするのを防いでくれる。
衣服が汗で濡れている状態が長く続くと不快なだけでなく体温を徐々に奪っていって体調を悪化させ、少し寒い時期だと低体温症になり、その後の走行ができなくなることもあるので、十分気をつけたい。
ストームクルーザーの重さはサイズ平均で257グラム。そこまで重くないので、ロングライド時にも持っていきやすいし、自転車通勤する人は常にバッグの中に入れておける。
アウトドアの状況で様々な動作をすることを考慮されており、腕は曲げやく曲げた時に窮屈にならないように作られている。そのため、前傾姿勢で多くの場合肘を曲げているロードバイクの姿勢でも、手を曲げた時に突っ張ったりしないので動きやすい。
ストームクルーザーには使わない時に入れておける専用の袋がついている。この袋があるおかげで持ち運びやすく、バッグの中に入れた時に他のものと擦れて破れたり破損したりすることを防ぐことができる。
袋に入れた時の形状は円柱状になるので、大きめのボトルホルダーであればそのまま入れておける。
レインウェアだけでなく、水を通さないアイテムでもっとも重要な部分はジッパーの部分。この部分が中途半端だとその部分から水が漏れてくる。
そのような部分からの浸水を防ぐためにジッパー部分から浸水しないような加工が施されているので、接合部からの浸水の心配がなく安心。
いくら撥水性が高くても、手首の部分が広く空いているとそこから水が入ってくる。手首部分はベルクロで絞ることができるので、手首部分からの浸水を防ぐことができる。
安いレインウェアだとこの部分がゴム製の物があるが、ゴム製のものは長時間着ていると手首部分が痒くなる。
雨天時は全体的に暗くなりがちなことに加え、雨によって周りが見えづらくなりがち。そのため、ロードバイクで走行時に横を通る車に自分の存在をアピールして安全性を高める工夫が必要。
モンベルのレインウェアのほとんどは肩部分にモンベルのマークがあり、その部分が反射材でできている。そのため、遠くからの車のライトでも反射材があることで存在を知ってもらいやすい。
春や秋のウェアは基本的にサイクルジャージを着用して走るが、肌寒く感じるようになってきたらウインドブレーカーなどの出番。
ただ、普通の素材のウインドブレーカーは、体から発された湿気を通さないので、ウインドブレーカーの中に湿気と熱がこもって非常に不快。
一方でストームクルーザーはゴアテックス素材を使っていて透湿性が高く、湿気と熱を放出してくれやすいので、ちょっと肌寒い季節でも快適に走ることができる。
※ただし、非常に薄く軽い素材で作られたロードバイク向けのウインドブレーカーに比べればウインドブレーカーとしての機能は劣る。
雨はもちろん、外からの風を防ぐことができるので、少し寒いぐらいであれば、冬のウェアはストームクルーザーと高機能アンダーウェアの2枚で十分。
なお、モンベルは高機能アンダーウェアも各種ラインナップさせており、その中でもジオラインは使いやすい一方でそこまで高くないのでおすすめ。
ジオラインは生地の厚さが異なる3つのタイプに加え、自転車に特化したものリリースされている。自転車に特化したジオラインMWサイクルアンダーシャツは前部分は中厚手で保温性重視、背中部分と脇は薄手で速乾性重視、さらに背中部分が長くなっていて、前傾姿勢でも腰が出ないような作り。
4,400円と普通のジオラインと比べると若干高いが、真冬のロードバイクに使用するのであればこのあたりをおすすめしたい。
宿泊を伴うロングライドではできるだけ荷物を減らしたいもの。また、長い距離を走るので天候の変化にも対応しないといけない。さらに、峠を登る場合は夏でも下りの際は体の冷えを防止するウェアが必要。
ストームクルーザーならこれらの条件を全て満たしているので、ロングライドにはぜひ持っていくことをおすすめしたい。
シンプルなスタイルなので、ロードバイク乗車時の使用だけでなく、各種アウトドアや野外フェスなどにも活躍する。また、旅行先やテーマパークでの防寒着としても優秀。もちろん登山にも適しており、夏期の富士山登頂にも活躍できる。
ただ、バーベキューに使用するのはやめたほうがいい。着用したままバーベキューコンロの近くに長くいると、肉と炭の匂いが染み付いてしまいなかなか取れない。また、火に強い素材ではないのでバーベキュー中に跳ねた炭でウェアに穴を開けてしまうことも考えられる。
基本的にゴアテックス素材を使っているレインウェアは高価。上部だけでも最低1万円後半から。ノースフェイスやアークテリクスのウェアになってくると、5万円ほどと非常に高価。
一方でストームクルーザーは2万円前後の価格。初めての高機能レインウェアとして手を出しやすい。
モンベルはストームクルーザーとは別に自転車用レインウェアの「サイクルレインジャケット」もリリースしている。これはゴアテックス素材を使ったレインウェアで、ヘルメットを着用したまま着用可能なフードや、背中側の裾が長くなっているなど自転車に最適化されているが、価格は25,300円+税とそれなりに高い。
また、安全性を高める理由もあると思うが色は非常に発色が良いプライムグリーンとオレンジレッドのみなので、ロードバイク以外の用途には若干使いにくい。日常でも使用することを想定していたので、ストームクルーザーを選ぶに至った。
モンベルのゴアテックス素材のレインウェアは他にもレインダンサーやトレントフライヤーというモデルも存在する。基本的に軽量になるほど高くなる。このあたりは価格と重量のバランス、そしてデザインを鑑みてストームクルーザーを選んだ。特にトレントフライヤーは若干軽くて若干コンパクトに収納でき機能的に良いが、胸ジッパーあたりの加工がどうも好みでなくて・・・(個人的な感想)
価格 | 重さ | 収納サイズ | |
---|---|---|---|
トレントフライヤー | 25,080 | 194g | 7×7×14cm |
ストームクルーザー | 22,880 | 254g | 7×7×15cm |
レインダンサー | 18,480 | 335g | 9×9×17cm |
サイクルジャージなどは体にぴったりとフィットする形状で作られている一方で、レインウェアは中に何か着ることを前提とした若干ゆったりとしたサイズになっている。そのため、極端に痩せていたり極端に太っていたりしない限りは、基本的には以下のサイズ表を参考に自分の身長に適したジャストサイズを選べば特に問題ない。
なお、「胸囲・バスト」は胸の一番高いところを水平に一周りした長さ、「胴囲・ウエスト」は胴のベルトを締める位置を水平に一周りした長さを示す。
S | M | L | XL | |
---|---|---|---|---|
身長 | 155~165 | 165~175 | 170~180 | 175~185 |
胸囲 | 86~90 | 90~95 | 95~101 | 101~107 |
胴囲 | 72~76 | 76~81 | 71~87 | 87~93 |
XS | S | M | L | XL | |
---|---|---|---|---|---|
身長 | 143~153 | 148~158 | 153~163 | 157~168 | 163~173 |
バスト | 74~80 | 77~83 | 80~86 | 84~90 | 88~94 |
ウエスト | 75~63 | 60~66 | 63~69 | 67~73 | 71~77 |
単位は全てcm
ロードバイクでの走行に十分使えるが、自転車専用のサイクルレインジャケットに比べると背中側の裾が若干短い。そのため、小さめのサイズを選び非常に強い前傾姿勢をとった場合に背中側が出て濡れてしまうことが考えられる。ただ、適正サイズを選び、ある程度ストームクルーザーでロードバイクに乗っているが、背中側が濡れて困ったことは今のところない。
レインウェアとして使う場合は大きな問題ではないが、ウインドブレーカーとして使う場合はフードが邪魔になることも。このフードは取り外しできない。
いくら小さく畳めるからといって、畳んだ状態の大きさは7×7×15cmとそこまで小さくはない。そのため、そこまで大きくないサドルバッグには入らない。サドルバッグの定番であるトピークエアロウェッジパックのサイズMには入るが、サイズSだとギリギリレインウェア以外のものが入らない可能性も。
サイズ | 内寸 |
---|---|
S | L180×W85×H110mm |
M | L200×W110×H120mm |
L | L230×W130×H140mm |
モンベルはセールを実施しない。廃盤品のみ安く販売されることはあるが、基本は定価。逆に考えるといつ買っても損はしないとは言えるが・・・。
とはいえ、楽天などでモンベル商品を取り扱っている店舗だと定価だが楽天ポイントがつくので若干お得。→楽天で販売している店舗例:ストームクルーザージャケットMen's
ストームクルーザーは高機能レインウェアの中では定番と言ってもいいので、持っている人は非常に多い。そのため、よく他人とかぶる。富士登山した際には結構な割合で見かけた。
ゴアテックス素材とはいえ基本的には普通の素材のレインウェアと扱いは同じ。石などで擦ったり硬いものに引っ掛けたりすると破れたり破損したりする。また、燃える素材でもあるので火の近くに近づけたりすると燃えてしまう。
長時間濡れたままにするとゴアテックス素材の防水透湿機能が低下していく。雨天の中レインウェアとして使った後はハンガーにかけてしっかりと乾くまで陰干ししておく。
撥水性が高いとはいえ、汚れたまま放置しておくと防水透湿機能は徐々に低下していく。目立った汚れがなくても着用するだけでも皮脂やホコリなどで汚れているもの。洗濯しても問題ないので、汚れたら洗濯を行うこと。
なお、「長い間濡れたままにしない(洗濯が完了したらすぐ干す)」や、「干す際は陰干しをする」など、幾つかの注意点があるので、「ロードバイクには高機能レインウェアがおすすめ」の「レインウェアをメンテナンスして防水性を落とさないようにする」を参照のこと。
様々なレインウェアがあるが、高い機能性と抑えめの価格のストームクルーザーは非常にコストパフォーマンスが高い。もしレインウェア選びで迷っている場合はストームクルーザーを選んでおけば間違いはないだろう。
なお、レインパンツはペダルを回す際に股部分がサドルと擦れ、使うたびにその部分が劣化していく。一方でロードバイクのレインウェアはストレッチ性が高く走行時の足上げにストレスなく対応できる機能が必要。また、レインウェアは素材の関係上、足を動かすとカサカサという音が出るが、それを軽減できるとなお良い。そのため、ゴアテックス製のサイクルレインパンツがおすすめ。
なお、下半身は上半身に比べ汗や熱が出にくいのでそこそこの透湿性があるドライテック製のもので十分活躍できるので、価格を抑えたいのであればゴアテックス素材のサイクルレインパンツではなく、スーパーストレッチサイクルレインパンツでも良い。
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