Replace parts to make it easier to ride on long rides
短時間の走行時に少しだけ気になるレベルの負担でも、ロングライドとなるとそれが積み重なり大きな痛みへと変わってゆく。ロングライド時に多いのは、座骨や股間のしびれや痛み、肩、首、手首のコリやしびれといった症状。
このような症状は身体のトレーニングが不十分だったり、無理のあるポジションをとっていたりなど根本的な要因もあるが、パーツのカスタマイズによって緩和可能。
自身がどれに当てはまりそうなのかを事前に把握しておき、それに対応するパーツを採用して対応するとよい。パーツのグレードアップによって体の負担を軽減できるのはもちろん、走りの質も大きく向上され、快適なロングライドが可能になる。
タイヤはロードバイクの中で唯一、路面と接しているパーツ。そのため、タイヤとホイールをアップグレードすることは、振動吸収性が向上して身体への負担を軽減させるだけでなく、安全に走行するために必要なグリップや安定性の向上も同時に実現できる。
10万円から20万円前半の入門モデルに最初から装着されているタイヤやホイールは、入門機グレードのものが採用されており、まだまだ改善の余地が大きい。
ホイールのアップグレードは効果が高いが、その分費用も高い。一方でタイヤは高スペックのものでも手に入れやすい価格のものが揃っているため、コストパフォーマンスの面から考えれば、タイヤに注力することをおすすめしたい。
タイヤの太さについては、走りの軽さと振動吸収性のバランスに優れる25Cサイズが現在の主流。乗り心地を重視するのなら、25Cよりも空気量が多く振動吸収性が高い28Cサイズも有効だ。
なお、タイヤ幅が太くなると走りは重くなると想像しがちだが、最近のタイヤは幅が太くなっても走りの重さはそこまで変わらないようになっている。
とくにレーシングモデルをベースに幅を太くした高スペックタイヤは、高い乗り心地と走行時の抵抗を抑えることを両立させているので、ロングライド時の快適性を向上させる目的であれば、太めのタイヤを採用するというのも視野に入れてよい。
パンクは心身ともに疲れるアクシデント。それを回避するには走り方に気を配ることが最も重要だが、パンクに強いタイヤで対処するのも有効。
多くのタイヤは、ある程度の耐パンク性能を備えているが、万全を期すなら、耐パンク性能が高いタイヤを選ぶと安心だ。例えば、Race D Evo4のようなものが挙げられる。
ただ、耐パンクタイヤはレーシングモデルにタイヤに比べて若干ながら重量が増す傾向があり、乗り心地も若干硬くなる傾向はあるので、このあたりは走行する路面に合わせて選
チューブの交換も地味だが効果的。クリンチャータイヤで多く使われているのがブチル製のものだが、ラテックス製のチューブは伸縮性が高く軽量なので、振動吸収性を高めつつ走りを軽くできる。ただ、ラテックス製のもののほうが若干高価。
ロングライド時は座骨と尿道をはじめとするデリケートな部分に痛みが起きることが多い。これらはサドルを交換することで負担を解消することが可能。
特にスポーツ自転車初心者は、乗車姿勢や脚力が鍛えられていないため、体重がサドルにかかりやすく、それが座骨や尿道の痛みにつながってしまいやすい。
ロングライド時に、お尻と腰の痛みを感じやすい人は、薄手のレーシングタイプのものではなく、ロングライドをターゲットにしたサドルを選んでみる。
サドルだけでなくシートポストにも注力したい。カーボン製のシートポストやセットバックが大きめのものがベスト。これらは路面からの振動を緩和できるため、身体への負担軽減となる。
座骨の痛みには上記のようなロングライド用モデルを選択するのは効果的だが、MTB向けのモデルにはパッドを厚めに施した製品もあるので、選択肢の一つとして抑えておきたい。
振動が伝わってくるパーツで忘れてならないのはハンドル周り。特に初心者はサドルやタイヤに注視してしまい、ハンドル周りのことを忘れがち。
手の負担軽減にはハンドルの交換が効果的だが、ハードルが高いので、グリップをクッション性の高いものに交換して対応する。
タイヤやサドル選びも大切だが、事前のメンテナンスもしっかりと行っておきたい。特に、ロングライドはパーツ類にトラブルが発生すると、トラブル内容によっては走行を中止せざるをえないことにもなる。そうならないためにも、事前のメンテナンスは必須。
特に、トラブルが発生してしまうと走行が不可能(もしくは困難)になってしまうブレーキやホイール、タイヤの状態は、乗車前にしっかりと確認しておきたい。
基本的なメンテナンスであるチェーンへの注油や、タイヤにしっかりと空気を入れるのは当然だし、変速が問題なく行われているかどうかの確認や、ブレーキシューが減っていれば交換するなど、必要に応じてメンテナンスをしておく。
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