Deuter Race X review
RACE Xは街乗りからツーリングまで使える小~中型の軽量リュック。
リュックタイプのものはロードバイクで走っていると背中に熱がこもって、熱さと汗で非常に不快になってしまいがちだが、このリュックは背面に通気する箇所が設けられており、熱がこもりにくく、長時間背負いやすい。
また、ロードバイク独特の前傾姿勢で走行することを前提として作られているため、走行中身体にフィットして前後姿勢の変更や、左右の揺れの動きにも安定する。走行の邪魔になりにくいというのも嬉しい。
このような要因も相まって、このレースXはロードバイクに非常に適している定番リュックに位置している。以前のモデルについてはロードバイクで使うリュックはドイターのレースXがおすすめにて紹介しているので参考に。
参考リンク ロードバイクで使うリュックはドイターのレースXがおすすめ
このリュックの特徴である、背中の蒸れを抑える機能のエアストライプシステム。背面にウレタンパッドが縦に2本並んでおり、空氣の通る穴を形作っている。この空気が通る穴があることで、背中の熱が排出され、蒸れを防いでいる。特に、速度を上げて走ると、背中部分に風が通り抜けるため、排熱効果が更に高まる。
この機能は、正しく背負うことでより効果が高まりやすく、リュックを背負う際はチェストストラップとウェストベルトを適切な位置で止めておくことが大切。
ロードバイク向けのリュックということもあり、重量は550gと、非常に軽量に作られている。また、背中にフィットするように作られているため、リュック内荷物の重さを背中全面で支えることになり、肩への負担が軽減されている。
容量は12リットルと少々少なく感じるが、自転車通勤する場合、衣服や制汗スプレー、鍵など様々なものがちょうど入る大きさになっている。
容量は大きすぎると風の抵抗になったり、入れたもののバランスが取れずに体を動かすたびにリュックが動いて走行の邪魔になったりし、大は小を兼ねるとは言い難い。
この容量であれば、基本的な着替えは全て入れることができ、ジャストサイズで収まるのは非常に都合がいい。そして、平均身長体重の男性でちょうど背中に収まる大きさで、走行時に前からの風を受けて抵抗になりにくい。
なお、12リットルの容量だと、自転車通勤のための衣類と小物、パソコンまでは入るが、革靴までは入らない。また、スーツの上着も入れれなくはないが、コンパクトに入れることでシワになってしまうため、会社に置けるものはおいておいて、どれだけ割り切って使用するかで容量は決めるべき。
バックパックの外部に搭載したポケットは、ボトルやペットボトル、日焼け止めなどすぐに取り出したいものを入れるのに適している。また、メッシュ素材なので、結露で周りのものが濡れやすいペットボトルでも黄にせずに入れておける。
小物の収納に便利な収納用ポケットはバッグ上面に。このポケットはそこそこの容量があり、スマートフォンや財布や補給食などを入れておくのに適している。
今回購入したカラーはブラック。カラーがマット寄りの黒で、落ち着いた感じ。目立つ色は車などに見つけてもらいやすいメリットがあるが、自転車通勤などを行う場合や、そこまでスポーツ重視した装備でない場合には、蛍光色などは合わないので、このブラックを選ぶのがベター。
このブラック以外にも、マリーン×ダスク、ピスタチオ×パイン、パプリカ×レッドウッドの全4種あるので、好みに合わせて選びたい。
走行中の安全を高めるためのリフレクターも通常時は目立たない黒だが、光を当てると反射するものを使っているのも高評価ポイント。
背面下部には、夜間走行時において後方からの視認性を高めるための赤色尾灯(リアライト)を取付けるためのループがある。
リアライトをリュックに取り付けるための方法は様々だが、キャットアイのテールライト RAPID X2は、バンドでシートポストやフレームに留める作りになっているため、バンドをそのまま用いてリュックに取り付けることができて便利。
リング式アダプターのリアライトは、取り付けることができなくはないが、しっかりと固定できないため、走行中にリアライトが動き続けることも。
背面にある黒のナイロン素材でないグレーの箇所は、高輝度の再帰反射プリント。特に夜間の都市部において車両ドライバーからの視認性を高める。昼間は目立たないが、ライトに当たると反射するため、スポーツテイストを抑えながらも、必要な場面で安全性を高める役目を持ち、非常に有用性が高い。
底部分にはレインカバーが収納されている。雨で、体が濡れてしまうのも避けたいが、中にはいっているものが濡れることはもっと避けたい。バッグの外側にジャストサイズで装着できるレインカバーを常に持ち運べるため、突然の雨でも中の荷物を濡らさずに済む。
また、雨天後に走行する際も、路面の水や泥を跳ね上げてしまうことで、リュックを汚してしまいがちだが、路面が濡れている場合は晴れていてもレインカバーを装着し、リュックが汚れないようにガードできる。
なお、本体にも若干の防水性があり、汗やちょっとした雨であれば、浸透しづらくなっているが、できるだけカバーを使ったほうが後での掃除もやりやすい。
色は蛍光色の緑で、遠くからの視認性が非常に高い。雨の日は特に、周囲が見えづらいため、後続の車に自分の存在を必要以上に知らせることができるのもポイントが高い。
なお、レインカバーはリュックに取り付けられているため、紛失しにくいのもうれしい。
レインカバーについた汚れは、きちんと拭き取れば汚れが残りにくい。雨天時に使用した際は、帰宅後しっかりと乾かすことと、乾いた布で汚れや雨を拭き取って乾かしておくことで、カビなど生えにくくなるので、メンテナンスはしっかりと。
玄関にウェスをおいておくと、雨の日の帰宅後すぐにレインカバーやヘルメットなどを吹いてきれいにすることができる。着替えた後は、そのウェスを用いてフレームに付いた水分や泥を拭き取っておくと良いだろう。
走行中に体からリュックがずれないように、チェストストラップ・ウェストベルトがついている。人によって身長や肩幅の大きさや異なるので、適切な高さでチェストストラップを止めることができるよう、高さと長さが調節できるようになっている。
留め具部分は樹脂製のもので、厚手のグローブをしていても着脱しやすい。
この2つを適切に留めておくことで、走行中リュックがほとんど揺れないため、走行中にリュックが邪魔になることもなく、重心を乱されることなく走行することができるし、風の抵抗も抑えることができる。
乗車中の水分補給をボトルを使うのではなく、バッグから伸びた長いストローを経由して水分補給を行うのがハイドレーション。このリュックは別売の2.0Lハイドレーションシステムに対応している。上部のポケットにハイドレーションシステムを入れ、ポケットの横側からチューブを出すスタイル。使ったことがない。
ヘルメットホルダーを装着するためのループが4箇所ある。なお、ヘルメットホルダー本体は別売。ループは4箇所あり、長時間でなければ、ヘルメットの紐を2つのフックとリュック持ち手にうまく通せば別売りのヘルメットホルダーがなくてもヘルメットを装着して運ぶこともできる。
おすすめはカラビナリュックの中に入れておくこと。どうしても運ぶ必要があるが、リュックに入らない時は、4箇所のループにカラビナを付けることで、リュックの中に入らないような荷物をこのカラビナに掛けて運ぶことができる。
ただ、大きすぎたり重すぎたりする荷物は運べない。さらに、リュックに入れているわけではないので、荷物が安定せず非常に走行しづらくなる。緊急事態のみに用いる手段。
ショルダーハーネスにメガネやサングラスを掛けることのできるホルダーがついている。走行中、メガネやサングラスは使わないとき収納しておく場所に困ってしまいがちなので、地味に便利。
ジップ持ち手にボタンがついている。きちんとリュックを閉じていないと、段差を乗り越える場合や、急なカーブなどで、リュックの中身が飛び出てしまうこともありえる。ジップを閉じて、ジップ同士をボタンで留めておくと、激しい動きをしても勝手にジップが開いてしまって荷物が飛び散るようなことがない。
形状が若干変わり、全モデルは上部よりも下部が若干大きい台形型だったが、このモデルは上部も下部もほとんど同じ大きさ。容量は同じだが、荷物を入れたときのリュックの広がり具合が異なり、このモデルのほうがそこまで膨れずコンパクトな見た目に。
台形型だったため、これまで入りづらかったA4サイズのものも、長方形の形状になることで、入れやすくなったのも地味に便利。
背負ったまま走行すると、リュックが大きいとその箇所が風の抵抗を受けることになるが、コンパクトになっているため、抵抗が少ない。
また、アウターの生地が薄く若干硬い素材になっているため、中身が少なければ潰してしまえるのでライド中に余計な抵抗になりにくい。
ジッパーで占めることができるポケット箇所が以前は2箇所だったが、1箇所に。日焼け止めやライトなどを入れるのに適していたが、なくなってしまったので残念。
代わりに上部のポケットは若干大きくなっている模様なので、この箇所に日焼け止めやライトは入れておくことになる。
前モデルのショルダーハーネスは通気性を重んじるばかり、目の荒い網状の素材で、若干硬めで素肌に食い込みやすかったが、今回のモデルでは改善され、若干柔らかくなっている。網目も細かくなって入るが、蒸れれづらさはキープしている。
前モデルは黒といえども、白やグレーの色が各所にあしらわれ、スポーツテイストが強かったが、今回はぐっと抑えめな配色となっている。さらに、リュックの形状も長方形に変わり、スポーツテイストが薄まり、スタイリッシュ感が高まっている。
両サイドにある収納はボトルやペットボトルなどを入れるのに適している箇所だが、ゴムが強くなっていて、更に深めになっている。そのため、ペットボトルを入れたまま前かがみになっても、ボトルが落ちにくくなっている。スマートフォンを入れておくこともできるが、過信は禁物。上部ポケットに入れておいたほうが安全。
フックなどに引っ掛ける持ち手部分は簡易化されている。そんなに簡単に壊れる部分ではないが、重いものを入れたままフックに引っ掛けておくことが多いのであれば気になるポイント。家などで吊るしておく場合は、中にものをできるだけ入れずに保管しておきたい。
出典 Amazon
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