How to choose the women's road bike
近年、様々な要因によりロードバイクに乗っている女性が増えてきている。それも「ロードバイクっぽい自転車」に乗るのではなく、レースでも十分通用しそうなロードバイクに、ジャージからヘルメット、さらにはビンディングペダルまで一式そろえている女性も多い。
実際、ロードバイクはカロリーを効率的に消費できる有酸素運動で、ダイエット効果が高いだけでなく、長期間無理なく運動を続けることができるため、健康にもよい。
また、スピードを出して走る姿はかっこいいし、走ることの楽しみはストレス解消にもなる優れたスポーツでもあるため、現在のように一般的なスポーツとして認識されるのは当然のことともいえる。 詳しくはロードバイクを使った無理なく楽しくダイエットする方法で紹介。
参考リンク ロードバイクを使った無理なく楽しくダイエットする方法
これまでロードバイクを始める女性が少なかった理由がサイズ。多くのロードバイクは男性向けに作られているものがほとんどで、サイズ選びが重要なロードバイクにおいて、女性向けのサイズ展開がこれまで少なかったのも事実。そのため、ロードバイクを始めたいと思っても、自分に適したサイズがなくてあきらめてきた女性も多かっただろう。
しかし、現在は女性のロードバイク人気に対応するように、様々なメーカーで体の小さな女性をターゲットにしたサイズ展開や、女性専用のモデルをリリースしている。(女性向けサイズがあるエントリーモデルは後述)
女性専用モデルの一部モデルには、コンパクトギアを装備し、普通のギアよりも軽く、脚力が強くない人でも坂道を登るのが楽な構成になっていたり、サブブレーキがついているなど、ロードバイク初心者でドロップハンドルが怖い人でも普通の自転車感覚で乗ることができる構成になっているものもある。
ロードバイクにも種類があり、レース用や長距離用、ヒルクライム用などさまざま。それぞれに用途によって適した設計がされている。
そのため、まずは目的と用途を明確にしておこう。ゆっくりと街で乗ることに使うのか、自転車通勤か、それともツーリングなのか。やりたいことが決まればどのようなロードバイクを買えばいいか絞って考えることができる。まずは各メーカーのホームページなどを見て検討し、詳細はショップなどで相談するとよい。このサイトでもロードバイク各種モデルを紹介しているが、以下の内容で参考にすると良い。
用途例 | 該当カテゴリ |
---|---|
レース・速度重視 | レーシング |
ツーリング・自転車通勤・ゆっくりと乗る | エンデュランス |
舗装路だけでなく未舗装路を走る | グラベル |
漠然と「ロードバイクが欲しい」と考えているならば、自分がこれから乗るであろう場面を想定し選ぶようにしてほしい。その「用途」がはっきりしているほど適したロードバイクが手に入る。
とはいえ、ほとんどの場合初めからレースや200キロを超すロングライドを目指す人は少ないだろう。「自転車通勤で毎日使いたい」や「週末に街中を軽く走りたい」などでもいいので、きちんと店員さんに伝えておけば、自分に合わないロードバイクを勧められることは少ないだろう。
次に大切なのはどこで購入するかだ。ロードバイク初心者にとって身近に経験者がいない場合、購入した店舗が相談できる重要な存在となるからだ。
近くにスポーツサイクルの専門店があればまずはそこに行ってみよう。困ったことがあればすぐに持ち込めるし、不明な点があればいろいろと教えめもらうことも多い。
スポーツサイクル専門店と、普通の自転車屋との見分け方だが、大まかにはママチャリなどの自転車ではなく、ロードバイクやクロスバイク中心に置いてあるところを目安としよう。例えば、ワイズロードやフレンド商会などだ。自転車大手チェーン店や大規模スポーツショップ、ホームセンターでも親切丁寧なところも多いが、専門というわけではないので、希望したモデルがないこともある。
もちろん、最終的にアフターフォロー体制など理解し納得したうえで、専門ショップでないところで購入しても何ら問題ない。
ここまで専門店をおすすめしているのには理由があり、どんなロードバイクでも初めの2~3ヵ月で多少の緩みが出てくる。例えばブレーキのワイヤーは、新品だと初期伸びが必然的に起こるため微調整が必要になる。
このあたりの微調整は多くの購入店舗でサービスの一環としてやってくれる。ロードバイクを始めたばかりで何もわからないこの時期に微調整をお願いできるのは大きなメリット。もちろん、ロードバイクに乗っているときに思った疑問点や、メンテナンス方法、ホイールの外し方、輪行のやり方など、不明な点を質問すれば自分のレベルに合わせて教えてくれるので心強い。
自転車店にお世話になるのは最初だけでなく、その後も色々と助けてもらうことになる。 1年ほど乗っているとワイヤーが伸びてしまいギアチェンジがうまくいかなくなってくることもあるが、多少の伸びであれば簡単に調整してもらえるので、頼るのも手だ。
ただし、店舗によっては対応の悪いショップや、少々のことでも費用が発生してしまい相談に行きづらい店舗もあるので、購入前には店員とよく相談をして、信頼できるショップかどうか判断すること。
ネットオークションやメルカリなどのネットサービスなら、うまくいけば格安のものが手に入るが、アフターサービスはない。また、届くまでどのような状況なのかも把握しづらいし、不具合があっても初心者なら自分でフォローできないことも多い。
このようなネットサービスは経験を積んで自分でほとんどのメンテナンスができるレベルになるまでは避けたほうが無難。
もちろん、メンテナンスはそのうち学ぶことになるので、とりあえずインターネットで安く購入したいという人は止めはしない。その場合も安すぎるロードバイクではなく、しっかりとした店舗で販売しているしっかりしたメーカーのロードバイクを選ぶことは必須だ。
また、ネットオークションなどの個人同士の売買の場合、盗難品をつかまされるという恐ろしいこともある。 繰り返しになるが、その辺りのリスクと価格を見極めた上で購入は検討しよう。
ロードバイク選びに大切な要素はいくつかあるが、その一つにサイズ選びがある。多くの海外ブランドのロードバイクは欧米の男性の身長をベースに開発されているため、全体的にサイズが大きく、小柄な女性向けのサイズがない場合も。
サイズが合わない場合はロードバイクの本来の力を発揮できなかったり、乗りにくかったりとメリットが少ない。選択肢が限られてくるのはしかたないが、自分の身長に適したサイズのものを選ぼう。
なお、サイズはメーカーによって対応身長が異なるし、同じメーカーでもフレームの形状によっても異なるので、最終的には実際にまたがって選ぶことをおすすめしたい。
サイズ | 身長(cm) |
---|---|
395 | 145~160 |
430 | 155~170 |
465 | 165~175 |
ロードバイクの楽しさを十分に味わうためにも、できるだけ軽量なフレームがいい。軽さは走るうえでの最大のアドバンテージ。普通の自転車では出せない速度を出すことができたり、長距離走ったりしても疲れにくい。
重さはフレームの素材によって異なり、一般的には「クロモリ<アルミ<カーボン」の順番で軽い。ただし、ロードバイクは軽くなればそれだけ高額になるので、予算との兼ね合いで選びたい。そして、クロモリフレームはカーボンフレームに比べて重いものが多いのは事実だが、普通の自転車と比べると圧倒的に軽い。クロモリだからといって避ける必要はない。
素材 | 軽さ | 価格 |
---|---|---|
クロモリ | △ | ◯ |
アルミ | ◯ | ◯ |
カーボン | ◎ | △ |
一方、カーボンは振動吸収性に優れており、体への負担が軽くなるので、よりロードバイクを楽しみやすい。ただ、カーボンは超高価である一方で、転倒や何かにぶつけるなど想定外の衝撃にはそこまで強くない。
自転車通勤で駐輪場に日々駐輪する場合、他の自転車から思わぬダメージを受けることも想定される。そのため、自転車通勤メインでロードバイク使用を考えているのであればアルミフレームでも十分。
ロードバイクの販売形態は大きく分けて二つであり、一つはフレームやハンドル、ホイールなどペダル以外走るのに一式揃っている完成車。もう一つがフレームだけ販売されているフレームセット。フレームセットの場合は自分で他のパーツを選ぶ必要がある。
初めの1台はちゃんとしたメーカーの完成車が安心だ。各メーカーがフレームに最適なパーツを組み合わせて設計しており、バランスが良いだけでなく価格もそれなりに抑えられており、自分でフレームセットから作るより通常2~3割は安くなる。
2台目以降なら、フレームセットを選び、パーツを選んで自分たけのロードバイクをつくる楽しみ方もある。
他にもホイールやサドルなど1台目のロードバイク用に購入したパーツを、そのまま使いたいという理由でフレームセットを選ぶ人も多い。いずれにせよ初めての場合はパーツについて詳しいわけではないので、完成車を選んでおいたほうがよい。
クラリスからデュラエースまでコンポーネントは幅広いが、最初に選ぶコンポーネントは8万以上のロードバイクについているシマノ製のコンポーネントなら何でもいい。初心者なら8速であろうと11速であろうと大きな差は感じないだろう。
もちろん、レースに出ることやヒルクライムを考えているのであれば11速あるコンポーネントである105以上がいいが、自転車通勤などであればクラリスでも十分。それよりも、自分の好きなメーカーの中で自分の希望のフレームを選ぶことをおすすめしたい。
コンポーネント(上に行くほど高グレード) | ギア数 |
---|---|
DURA-ACE/デュラエース | 11 |
ULTEGRA/アルテグラ | 11 |
105 | 11 |
TIAGRA/ティアグラ | 10 |
SORA/ソラ | 9 |
CLARIS/クラリス | 8 |
なお、コンポーネントにはカンパニョーロ製のものもあるが、こちらはクオリティもシマノ製と同じぐらい高いが、海外メーカーでシマノに比べると価格が高い傾向があるので、最初に選ぶ入門機~中級機には実装されていることは少ない。
予算も肝心。きちんとしたロードバイクなら、しっかりとメンテナンスすれば10年でも20年でも使える。初期投資が大きくても、乗り続ければすぐに元は取れる。
では、どれぐらいの初期投資をすればいいかといえば価格帯はさまざま。予算はスポーツ自転車店で用途と予算を告げるだけで適切なロードバイクを提案してくれる。あと、ロードバイク本体以外に空気入れやヘルメットなど必要なアイテムをそろえる必要があり、大雑把に見て2万円は別途用意しておこう。何をそろえていいかは「ロードバイクに最低限必要なアイテムを25,000円以内で揃えるのは可能か」を参考に。
参考リンク ロードバイクに最低限必要なアイテムを25,000円以内で揃えるのは可能か
予算の上限の目安としては最初の1台なら20万円以下で十分。この価格帯ならフレームはカーボン、コンポーネントは105のモデルを選ぶことができるため、レースにも出ることができるスペックを満たしている。それ以上だと高機能すぎて宝の持ち腐れになってしてしまうことも。
ただし、リドレーやピナレロなどのハイブランドで女性向けロードバイクを選ぼうとすると入門機でも20万ほどの予算が必要なものも。このあたりは財布と相談で。
費用を抑えたいと思う人は多いと思うが、ロードバイクなら最低でも8万円以上のものをおすすめしたい。この価格帯が本来の性能を引き出す仕様設定の最低ラインであり、今後のグレードアップにも耐え得るスペック。
もちろん、この辺りの価格帯はなんとなくロードバイクが欲しいという人や晴れている日だけ自転車通勤したいという人にも最適。
各メーカーで最も安いロードバイクは入門機と呼ばれ、初めてロードバイクを購入する人向けにパーツが構成されており、値段の割にはコストパフォーマンスが良いモデルが揃っている。
例えば、2016年頃は8万円台での女性向けエントリーモデルはほぼなかったが、徐々に他のメーカーもエントリーモデルに力を入れており、2019年モデルではジャイアントリブやメリダが女性向けモデルで8万円台のモデルをリリースし始めている。また、男女共通のエントリーモデルならもっと多数のメーカーが8万円台でリリースしている。
そのため、ロードバイク本体以外に必要なものを購入しても10万円とちょっとでロードバイクを始めることができる。
他にも各メーカーが様々なモデルをリリースしている。以下に女性向けモデルの入門機の一部を紹介しているので、好きなメーカーの入門機を購入するというのも悪くない選択肢。
なお、2018モデルのジャイアント AVAIL2は80,000円と非常に安価だが、これはジャイアントならではの大量生産によって価格を抑えているので、品質が悪いというわけではないので安心したい。むしろこの価格でリリースできるジャイアントの規模感が凄い。
一方でやめておいたほうがいいのが安すぎるロードバイク。ロードバイクのことをよく知らない初心者が値段重視で購入してしまうことが多い。安すぎるロードバイクはコスト最優先につくられたもので安全性、品質に問題がある場合が多く、おすすめできない。
安すぎるロードバイクは以下のような特徴があり、本来のロードバイクの性能や乗り心地には遠く及ばず、いわゆる「ルック車」と呼ばれる。また、安全強度も信頼できるものではなく走行中突然壊れることもあるので危険だ。
なお、日本の自転車メーカーは危険性のある自転車の問題に対処すべく、細かな安全基準を設けている。海外の自転車メーカーにはそれはないが、きちんとしたロードバイクかどうか、購入前にしっかりと検討したい。
ロードバイクモデル一覧で紹介しているのは信頼あるメーカーのモデルの一部。初めての人はここに記載してるモデルを参考に選ぶと安心。ちなみに、ロードバイクのメーカーに「LOOK」というメーカーがあるが、そちらはフランスのメーカー(超ハイブランド)。
前述しているが、女性向けロードバイクをラインナップしているメーカーが増えてきている。女性向けのモデルはサイズの面や使い勝手の面などあらゆる点で女性に使いやすい仕様になっている。サイズ感が不安な場合は女性向けモデルを選べば安心だ。
また、女性に最適なサイズ以外でもハンドル上部にサブブレーキが付いているモデルや、ハンドルの長さが女性に適した長さになっているなど、初めてロードバイクを始める女性にうれしい機能がついているモデルもあるので、初めてでも乗りこなせるか不安な人は店員さんに聞いてみよう。
SYNAPSE DISC WOMEN'S TIAGRA / CANNONDALE
エンデュランス ディスクブレーキ 女性サイズあり エントリー
\125,000(税別)│ SHIMANO TIAGRA│ アルミ│ 2019モデル
長時間前傾姿勢で自転車に乗り続けるロードバイク。ロードバイクが体にぴったり合えば、楽に走れたり早く走れたり、お尻の痛みも少なくなったりとメリットが多い。
そのため購入時のサイズ選びの際は、まずはメーカーが推奨している身長に対するサイズも参考にするとよい。慣れてきたら、ハンドル、サドルの高さ、クランクなどの微調整で自分に最適なセッティングを実現したい。
もちろん、スポーツサイクル専門店の人であればそのあたりもきちんとわかっている人が多いので、サイズ選びはお任せしてもいいだろう。
慣れてくれば問題なく前傾姿勢でロードバイクを乗りこなせるようになれるのだが、ロードバイクに慣れないうちは、乗車姿勢は前傾とは程遠く、信号などでの停車時にはサドル位置が高いため足がつかず不安を覚える人も多いだろう。
そのような場合は、ハンドルやブレーキ操作に慣れるまではサドルを下げて、つま先で支えられるくらいの低さに調整する。
2~3か月後に初期の微調整のため自転車店に訪問することになるので、それまでの間にある程度走りこんでドロップハンドルに慣れてきたら、徐々に正しいポジションに近づけていけるようサドルとハンドルを戻していくといい。
ロードバイクの特長でもあるドロップハンドル。初めて乗る人が思うことは、ハンドルが低すぎること。ハンドルが高いと体が起きてしまい、空気抵抗により走りにくいが、ハンドルが低いと空気抵抗が少なく長い距離を速く走ることができる。
とはいえ、最初は低い位置のハンドルでは慣れず走りにくいことも。そのため最初はハンドルを高い位置に設定して、慣れてくるにしたがって段階的にコラムスペーサーでハンドル位置を低くしていくポジション調整をしてもらうといい。
購入時にきちんと自分のサイズに適切なサドル位置の調整ができていないとお尻に痛みが生じてしまいやすい。
このような場合購入した店舗にて痛い箇所を伝え、サドル位置を調整してもらう。他にもハンドル、ペダル位置を微調整すればほとんど解決できる。
それでも痛みがある場合は、サドルを交換することになる。サドルは穴あき、硬め、肉厚、女性向けと種類が豊富。店舗によってはテスト用のサドルがあるので、試してみるのも手だ。サドルについては「お尻が痛くならないサドルの選び方とお尻が痛くなった場合の対応策」を参考に。
参考リンク お尻が痛くならないサドルの選び方とお尻が痛くなった場合の対応策
ほとんどの人は最初は完成車を購入するため、ハンドルも最初からついている。そのため、ハンドルを選ぶようなことはまずないが、どうしても初期のハンドルが合わない場合は交換も視野に入れる。
ハンドルの選び方は肩幅を基準にするのが通常。ただ、腕の長さ、手の大きさもハンドル選びには重要な部分。最初に曲がる部分が短ければ、ブレーキやハンドルが相対的に近くなり操作しやすくなる。TNIのエルゴシャロー エコは握力が少なく、手の小さい女性におすすめなだけでなく4,000円からお釣りが来るぐらいと価格もリーズナブルなのがうれしい。
女性がロードバイクを選ぶ際の基本的なポイントは男性と同じだが、体格的な部分が根本的に異なるのでサイズについてはしっかりと検討することになる。
また、初めてスポーツ自転車に乗る人も多く、最初から前傾姿勢が強く高いサドルのセッティングではなく、サドルを少し落とし、前傾姿勢を緩くしたセッティングにしてもらってもいいだろう。
もちろん、各メーカー女性向けのモデルをリリースしているので、ロードバイクをどのように使用したいかや、身長、スポーツ自転車経験などをもとに自転車店に相談するといいだろう。
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