Tires and wheels
ロードバイクの車輪は、基本的にゴム製のタイヤ、タイヤの受けとなるリム、ホイールの中心となるハブ、ハブとリムを繋ぐスポークで構成されている。
タイヤは700Cというサイズで、これはホイールの直径が約27インチに相当する。小柄なライダー向けに650C(約26インチ)というサイズもあるが、完成車のほとんどは700Cとなっている。
タイヤは、クリンチャータイヤ、チューブラータイヤ、チューブレスタイヤの3種類が主に使用されており、タイヤの構造に合わせてリムの形状も異なってくる。
ハブとスポークについては、主にアルミやカーボン素材が使われており、素材や形状の違いによって乗り味や重量が異なる。タイヤとホイールの特徴をおさえ、用途に合わせてセレクトしよう。
ロードバイクのタイヤには、主にクリンチャータイヤとチューブラータイヤ、そしてチューブレスタイヤの3種類が使用されている。
完成車のほとんどがクリンチャータイプ。タイヤとチューブが別になっているため、チューブを容易に交換でき、メンテナンス性に優れている。
出典 Amazon
SCHWALBE(シュワルベ) バイシクル タイヤ ルガノ2
チューブラーはタイヤとチューブが一体となっており、クリンチャーよりも転がり抵抗が少ないのが特徴だ。ホイール(リム)には専用のセメントなどで接着し、交換には多少知識と技術を要するため、レース用として使われることが多いタイヤだ。
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チューブレスに関しては、構造は車などのチューブレスタイヤと同じだが、チューブレスタイヤ専用のリムを使用しなければならないということもあり、そこまであまり普及はしていない。
クリンチャータイヤ | タイヤとチューブが別になっているため、別途専用のチューブが必要になる。幅やカラー、トレッド面の違いで様々な種類がある |
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チューブラータイヤ | チューブラー用のリムに、専用の接着剤で貼り付けるため、剥がすのに手間がかかる。クリンチャーよりも転がり抵抗が少なく、軽量なのが特徴だ |
チューブレスタイヤ | クリンチャーからチューブを取ったような構造をしている。クリンチャーよりも整備性に優れているが、まだあまり普及はしていない |
タイヤの種類によってリムの形状も異なるように、リムの高さも大きく分けて2通りある。一つは完成車にも装着されているような通常のリムで、もう一つはディープリムとよばれるリム。
リム向の高いディープリムは、リムの形状がなだらかな三角形になっており、ハブからリムの距離(スポークの長さ)が短いため、進行方向からの空気抵抗をノーマルリムよりも減らす(エアロ効果)ことができ、かつスポークの本数を少なくしたり、細いスポークを使用しても充分な耐久性を確保できるという利点がある。
ただし、直線的な動きには適しているが、横からの風には多少弱くなってしまう。そのため、平地などを継続してライディングする場合に適している。また、ロゴやネームなどを入れるスペースが広いため、装飾的な効果も期待できる。
ロードバイクの直径は、700c(700mm)と650c(650mm)。基本は700cで小柄な人向けに650cが用意されている。タイヤ幅は23cから28cの間のものがほとんどで、取り付け可能な幅は、リムによって異なる。
23C | ロードバイク専用。スピードは他の追従を許さない。 |
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25C | 快適性はやや劣るものの、スピード感のある走りは抜群。 |
28C | スピードと快適な走りが両立されている。 |
32C | 程よい転がりと走行感。 |
35C | 最も太い。クッション性が高い。 |
空気を入れるバルブ口には、フレンチバルブとよばれる細長いバルブが使用される。バルブの高さは数種類あるので、リムの形状に合わせて選ぼう。ポンプも専用の物があるので気を付けよう。
タイヤと地面との接地面をトレッドと言う。トレッド面の凸凹が少ない方が転がり抵抗は少なくなるが、逆にグリップカが弱くなる。パターンは様々なので、用途に合わせて選ぼう。
ホイールは工場で組まれた完組ホイールと、メカニックの手によって組まれた手組ホイールとがある。最も大きな違いは、完組はテンションが強いため固く、手組は柔らかく衝撃吸収性に富んでいる。現在ではほとんどの車両に完組ホイールが使用されている。
ホイールには、主にアルミやカーボンなどの素材が使われている。リムとスポークがアルミのタイプや、リムがカーボンだ。ポークがアルミのタイプなど、組み合わせは様々だ。
材質によって重量や剛性が変わるため、乗り味にも直接関わる。とくにヒルクライムなどではホイール重量が重要なため、軽量なホイールが使用される。最近では、前後合わせて800gという驚異的な軽さのホイールもある。
アルミ | 最も多く使用されているのがアルミホイール。カーボンホイールに比べてリーズナブルだ |
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カーボン | ハブやリムにカーボンを使用している場合、軽量になるが、価格も高くなる |
出典 Amazon
アルミ製:campagnolo ZONDA C17
出典 Amazon
カーボン製:SHIMANO アルテグラ WH-R8170-C36-TL 700c
リブとリムを結ぶスポークの形状は様々。一般的なアルミやステンレスのスポークであっても、メーカーによって本数やデザインが異なり、スポーク本体もブレード形状であったりする。オールカーボンの場合は、耐久性の用途により、本数が少ない代わりに1本1本が太くなる。
アルミやステンレス | 一般的な円形のスポークと、平らなブレード状のスポークが主流となっている。スポークの本数は16本から多い物で28本ぐらいと様々 |
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カーボン | カーボン素材の場合、アルミやステンレスのように細くすると耐久性に問題が出てくる。そのため、1本が太いかわりに本数が少ないのが特徴 |
ディスク | ホイールサイドの全面を覆ったディスクホイールは、直線方向に抜群のエアロ効果を発揮するが、横からの風には大きく影響を受けてしまう |
ホイールの中心にあり、軸となっているパーツがハブ。フロントのハブをホイールハブ、リアのハブをフリーハブと言い、内部にボールベアリングが入っていることにより、スムーズに回転するようになっている。
ホイールハブはボディとベアリング、シャフトで構成される単純な構造で、左右のどちらにも回転する。
スプロケットが装着されるフリーハブは、ホィールハブとは形状も、内部構造も異なる。フリーハブは、チェーンからの動力を受けてタイヤを回転させるため、一方向にしか用らないワンウェイ構造になっている。ラチェット機構のシメがギアにかからない方向に回すと空転し、かかる方向に回すと空転しないため、タイヤが回る。
ホイールハブ | 回転時の抵抗が少なければ少ないほど走りも軽くなる。ベアリングを良い状態で保つためには、定期的にオーバーホールをしなければならない。 |
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フリーハブ | フリーハブの構造はメーカーによって多少異なるが、基本はワンウェイ機構。 |
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