How to choose a shop
ロードバイクが欲しいと思ったら、まずロードバイクを販売している店舗を探すことになる。というのも、普通の自転車店には電動自転車やママチャリなどは豊富に販売していても、あまりロードバイクは置いていない。
ロードバイクを販売している店舗は様々だが、大きく分類すると以下のような店舗形態がある。
1.スポーツ自転車から普通の自転車まで幅広く取り扱っている大規模自転車店
2.複数店舗を構えていてスポーツ自転車を専門で扱っているスポーツ自転車専門店
3.単独のブランドだけを扱うメーカー直営ショップ
4.街のスポーツ自転車専門店や、スポーツ用品などを幅広く取り扱っている大規模スポーツ用品店
など、大きく分けて4種だ。
どの販売店にも得意な分野と苦手な分野など様々な特徴があるが、初めてロードバイクを購入する人は知識や経験が不足しているので、例えば購入者からはメンテナンス料の割引や無料でやってくれるようなアフターサービスが充実している店舗で購入することをおすすめしたい。
また、購入した店舗は日常のメンテナンス時の分からない点の解決や、ロードバイク上達の手助けなど、様々な場面で頼りにできる存在でもある。購入時だけでなくその後のことまで相談できる店舗で購入することは、長期の保証サービスに加入するようなことだといえる。
店舗形態 | 特徴 |
---|---|
メーカー直営ショップ | 単独のブランドだけを扱う直営ショップ。商品知識に長けており、点検が永久無料という所も多い。ほかにもイベントを頻繁に行っていたり、試乗車が豊富だったりするのもメリット。一方でデメリットとしては、直営ショップを展開しているブランドは多くないし、あったとしても店舗数はそこまで多くないので行きたいと思っても遠くていけないことも。 |
スポーツ自転車専門店 | スポーツ自転車専門店は、ロードバイクからクロスバイク、MTBなど、取り扱い商品の幅が広く、様々なジャンルのスポーツ自転車を見て触れることが可能。さらに、全国どこの店舗でもほぼ同じサービスを受けられるというメリットがある。 |
街のスポーツ自転車専門店 | 地域密着型である街のスポーツ自転車専門店は、良くも悪くも店員さんの個性が出る。慣れていないと入りづらく敷居が高いが、店舗としてはウエルカムなので気にしなくて良い。取り扱う商品やジャンルが偏っている場合も少なくないが、自分の好みに合えばすれば心強い存在になってくれる。 |
大規模スポーツ用品店 | スポーツオーソリティやスポーツデポなど。自転車以外にも野球やサッカー、テニス、ゴルフなど様々なスポーツ用品を取り扱っている。各地に存在していて店舗にも入りやすいが、取り扱っているモデルは少ない。 |
ロードバイクが欲しいと思ったり、ホームページや雑誌などで気になるモデルやブランドがあれば、まずは最寄りの自転車店へ行ってみよう。店舗ではロードバイクを複数展示しているので、まずは見てみることだ。
自分にとって最高の一台を選び出すためには、実際に高額なモデルからエントリーモデルまで様々なモデルを見て検討するのが好ましいため、可能であれば大規模スポーツショップや大規模自転車チェーン店ではなく、スポーツ自転車専門店も巡ることが好ましい。スポーツ自転車取扱店はロードバイクメーカーのホームページにて記載されているので調べてみよう。
初めてロードバイクを購入する人は「このブランドのロードバイクがほしい」というブランド指名の場合から、「レースに出たい」「自転車通勤に使いたい」など、さまざまな目的をもっている人、そしてなんとなくロードバイクを初めてみたいという人まで様々。
ぜひ、おぼろげな目的でもかまわないので店員さん話しかけてみよう。ただ単に見て回るだけではもったいない。店員さんに目的を伝えたり相談したりしながら、自分にとって最適なロードバイクを絞り込んでいこう。
欲しいモデルが決まっている場合は、店舗内になくてもほかの店舗やメーカーに問い合わせて取寄せてもらうことも可能。気になるブランドやモデルがあれば店員さんに遠慮なく聞いてみよう。
なお、メーカー在庫がない場合もあるので必ず手に入るとは限らないので注意。さらに、すべてのロードバイクのカタログを店舗で豊富に所有しているわけでもないので、気になるブランドやモデルのカタログは店舗に行ってももらえるわけではないのでその点も注意したい。
自転車店の種類によって異なるが、店舗ごとに取り扱いブランドは違う。大規模自転車チェーン店であればジャイアントやメリダなどよく市場に出ているモデルを多く取り扱っているが、ピナレロのようなブランドを置いているところはそう多くない。
逆に街のロードバイク専門店であればレースでもおなじみのBMCやリドレーのようなブランドを取り扱っている。さらにロードバイクのブランドによっては、専門の技術者がいないと取り扱えないというブランドもある。
取り扱いブランドはその店舗の方針などから決めているので、様々な店舗を巡ってみて、自分の好みに近い店舗を探すことが大切。
取扱いメーカーの一例
大規模スポーツ店に置いているブランド一例
ロードバイク専門店に置いているブランド一例
ロードバイク初心者にとっては購入時以外にもメンテナンスの相談や、パーツアップグレードの相談、上達のための相談など様々な相談を行いたいので、その店のスタッフとコミュニケーションが取りやすいかどうかも店舗を選ぶ指針にしよう。
ロードバイク以外のライト、空気入れ、鍵など必要最低限のアクセサリーのほか、タイヤやチューブといった消耗品が充実しているかどうかも購入店選びのポイント。
ライトや空気入れなどはアマゾンなどで購入しても特に問題ないが、チェーンやタイヤなどは店員さんのアドバイスを受けながら選べば間違いが少ない。また、専門店だとネジ一本から売ってくれるのでネジの紛失などで困ったときに大いに助かる。
新車は何度か乗るうちにワイヤーに伸びがでて、ブレーキの効きやレバーの引きが変わる。構造上しかたがないことなので、1力月間の無料点検を実施している。ワイヤーの伸びだけではなく、ハンドルの角度など、ほかの部分も見てくれるのでぜひ利用したい。
また、ショップによるがその後の修理やメンテナンス料金を割り引いてくれるところや、パーツ交換などはパーツ代金だけで作業料は取らないところなど多種多様。アフターサービスの手厚さについても購入店舗選びの指針としよう。
信頼性や相性も大切だが、価格も非常に重要な要素。できることなら一円でも安く購入したいもの。例えば大規模スポーツショップであるスポーツオーソリティは定価より若干安く販売していたり、店舗指定のクレジットカード提示で10%割引などを行っているなどしている。
もちろん、ロードバイク専門店でもセールを行っており、サイズによっては在庫処分で旧モデルが半額で販売されていたりすることもある。安く購入できるかどうかは時期的なものやその店の在庫状況によるものがあるので一概には言えないが、新モデルが出た後の時期に旧モデルが安く販売されることが多い。
全ての店舗が定価で販売しているわけではないし、大規模店が最も安いということでもない。いろいろな店舗を巡って納得行く価格で購入しよう。
ロードバイクは適切なサイズのものに乗ることが非常に重要。サイズが適切でないと十分な力を発揮できないだけでなく、無理に乗り続けると体を痛めてしまう。安く買えるといって自分のサイズではないものを選ぶようなことはやめておこう。
同様に、在庫を処分したいという理由で自分に合わないサイズを勧めてくる店舗は信頼できないため、そのような店舗での購入は避けよう。
なお、適切なサイズは実際に店員さんに測定してもらって判別してもいいが、最初の検討段階レベルであれば、各メーカーがモデルごとに示している適正身長を大まかな指針にすれば大きな間違いはない。
普通の自転車と大きく違うポイントであるタイヤの太さ。細いものほど早く走ることができるし、太いと高い速度域を出しにくいなど、太さとスピードは反比例する。一方で細ければ細いほど安定性は下がる。
タイヤの太さ | 速度 | 安定性 |
---|---|---|
細い | 速度↑ | 安定性↓ |
太い | 速度↓ | 安定性↑ |
あまりに細いものを選ぶとふらつきやすいので、ロードバイク初心者の人には怖く感じる場合も。逆に太すぎるタイヤでは、重くて疲れてしまったり、ハンドルが切りづらかったりする場合も。
クロスバイクに慣れていてロードバイクにステップアップするのであればある程度細くても問題ないが、スポーツ自転車超初心者であれば、タイヤの太さを28Cぐらいまでに抑えておくのが無難。ちなみに現在のロードバイクタイヤの主流は25C。詳しくはタイヤの太さは25Cがおすすめで理由や詳細を記しているので参考に。
タイヤは消耗品なので半年から1年毎に交換するもの。慣れてくれば28Cのタイヤから25Cにステップアップしてもいい。
ほとんどのロードバイクには最初からペダルが付いていない。というのもロードバイクのペダルには、ペダルを踏む力だけでなく引く時の力も利用できるビンディングペダルという物があるからだ。
ビンディングペダルはロードバイクにある程度慣れている人や、レースやロングライドなど本格的に走る人が選ぶペダル。一方で20km以内の自転車通勤や街乗りに使う人にとっては普通のペダルで十分。このように、使用目的によって必要なペダルが異なるため、ロードバイクとは別にペダルは販売されている。
ペダル以外にもロードバイクに乗るために必要なものがあるので、ロードバイク本体のみに全ての購入予算を費やしてはいけない。「ロードバイクに最低限必要なアイテムを25,000円以内で揃えるのは可能か」にも記載しているとおり、選ぶアイテムにもよるが、本体以外にも2万円程必要ということは覚えておこう。
ロードバイクは走ることをメインに考えられているので、街乗りに使いたいならそれに対応したオプションを購入しなければいけないからだ。なお、選ぶモデルによって、購入しなければならないアイテムが多少異なってくる。
ライトやベルは、エントリーモデルなら付属していることもあるが、多くのロードバイクには付いていない。付いていない場合は別途購入が必要となる。特にライトは道路交通法で夜間は点灯するように義務付けられている。
ロードバイクは普通の自転車に比べて高価で盗まれやすいので盗難防止には鍵が必要。タイヤに空気を入れるには普通の空気入れではなく、仏式バルブに対応している空気入れも必要。それぞれのアイテムについては「手頃な価格で手に入る、おすすめの仏式バルブ対応空気入れ」や「鍵の選び方と用途別おすすめの鍵5点」にて紹介しているので選ぶ際の参考にしてほしい。
上記は初めてロードバイクに乗る人にとっては必須アイテムだが、予算が許すなら、万が一の事故の際に頭を護るためのヘルメットもぜひ購入しておこう。ヘルメットについては「ヘルメットの選び方とおすすめヘルメット」を参照のこと。
支払い方法にも注意したい。店舗によって異なるが、支払いは現金のみというところもあり、クレジットカードを使えないという店舗もある。また、店舗によって頭金が必要なところから、支払いは納車時に行うようなところまで多種多様。実際に購入の際はそのあたりのこともしっかり聞いて確認しておきたい。
なお、大規模スポーツショップや大規模総合自転車店など、店舗規模が大きいところは基本的にクレジットカードが使える。一方で規模が小さい店舗は自転車専用のローン契約ができるところもある。
欲しいモデルが店内にありサイズが合っていれば、購入後最短15分くらいで乗って帰れるが、全てのサイズの在庫を揃えている自転車店は実はあまりない。ほとんどの自転車店ではメーカーに発注してから入荷を待つ。メーカーに在庫があれば1~5日程度で入荷する。
モデルによっては納品に1ヶ月以上要することもあったり、生産終了で手に入らないものもある。海外で手作りされる自転車や、モデルの入れ替え時期には納期に多大な時間がかかる場合がある。
自転車店にロードバイクが入荷されてもすぐには乗って帰れない。多くのロードバイクは「7分組み」の状態で自転車店に入荷される。その後、店員さんがロードバイクの組み立てを行う。
組み立ての後は、ハンドルの角度やステムの長さなどを点検。他にもニップルを調整してホイールの微妙なブレも直していく。このような様々な点検の後に、購入者へ納車日に関する連絡を行う。
購入者が店舗に来店したら最終調整を行う。ペダルを持込む場合は、この時に付けてもらえる。サドルの高さや角度、ハンドルを持った状態で問題ない姿勢になっているかなど、スポーツ自転車の取扱に慣れている店舗だとしっかりと調整してくれる。この最終調整が終われば納車となる。
この時、初めてロードバイクに乗る人は以下の点はしっかりと教えてもらうこと。
ほとんどの場合、ここで納車となるので家まで乗って帰ることになる。ペダルはもちろん、夜間に帰るのであればライトもこの時点でロードバイクに装備しておく必要がある。また、裾幅によっては裾がギアに挟まる可能性もあるので、裾バンドを準備しておくか、裾がギアに挟まらない服装で来店すること。
新車のロードバイクはワイヤーの伸びやボルトの緩みなどが起こるので、ある程度慣らしたら初期点検を行い、微調整が必要。購入後1ヶ月後ぐらいには初期点検を行い、微調整を行うまでが購入店の仕事。
1ヶ月間乗っているとわからないことやステップアップしたいことが見えてくるはず。この際に色々聞いておくといいだろう。
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