Points to keep most of the road bike to choose
ロードバイクは10万円以下で買えるものから、100万円以上するものまで、様々な価格やデザインのものがある。いざロードバイクに乗りたい・買いたいと思ったときに、種類がたくさんありすぎてどれを買えばいいのかわからないと迷う人は多いはず。
それもそのはず、各メーカーからは毎年エントリーモデルだけでも数種類ラインナップされ、メーカーの数自体も100を越している。ここでは初めてロードバイクを選ぶ人のためにロードバイク選びのポイントについてまとめてみた。
ロードバイクに興味が出てきて自転車店へ行くと「どんなふうに乗りたいか?」とよく聞かれる。体を鍛えたい、レースに出てみたい、自転車通勤してみたいなど、目的や望むスタイルは人それぞれだ。
どのロードバイクを買っても、ある程度のことはできるが、ロードバイクはそれぞれのモデルに違いがあり、細かなパーツの互換性など多種多様だ。同じように見えるロードバイクでも、フレームや各パーツの素材や作り、装備されているパーツによって乗り心地は多種多様。
重量や価格はすぐに見てわかる要素だが、フレームの設計によっても走りは変わるが、初心者にとってカタログだけではわかりづらい。
後になって「こっちのほうが良かったかも」なんて思うことのないように、より具体的にイメージを掘り下げることが大切だ。走る距離、地形、頻度が主なポイントだろう。片道10kmの自転車通勤と100kmのロングライドでは、当然選ぶべきロードバイクが異なってくる。
難しく考える必要はなく、自分のイメージとロードバイクのイメージを思い描く理想と重ねてみよう。それが理想のロードバイクに出会う第一歩だ。
自転車のことがよくわからなかったとしても、自分のやりたいことはある程度イメージできるはず。乗り方に合ったバイクを判断できないときこそ自転車専門店のスタッフの方に相談してみよう。希望に合った理想のロードバイクを教えてくれるだろう。以下、ロードバイクを選ぶ際に抑えておきたい5つのポイントを紹介する。
ロードバイクといっても多種多様。性能だけでなく、用途ごとに細分化されている。値段だけで決めてしまうと、やりたいことに対してミスマッチが生まれてしまうことも。
ロングライド向け、ヒルクライム向け、通勤向けなど、それぞれ得意とする分野があるので、価格も仕様もさまざまだが、自分のスタイルにより合ったモデルを選び、楽しんで走りたい。
通勤電車に乗らず風を切って通勤するのも悪くない。距離も10~15kmであれば日々の通勤通学にも無理なく可能だ。走る道によって異なるが、通勤通学ならエントリーモデルから、その少し上のもので十分。それ以上になると駐輪場で盗難の可能性が上がるのでより強度の高い鍵を選ぶ必要がある。
また、駐輪時に何かと接触することも考えるとカーボン素材のものではなく、アルミやクロモリ素材のモデルを選ぶといい。なお、距離によってはクロスバイクのほうが便利だ。あとは突然の雨が降ってくることも想定して、雨天時に制動性が低下しづらいディスクブレーキモデルも視野にいれるのもいい(若干価格は上がるが)。
ロードバイクは有酸素運動を長い時間続けられるため、ダイエットに最適。速度重視ではなく、長い時間乗れるモデルを選ぶといい。初心者ならばコンポーネントはSORAでも十分。重いギアを使わず、軽いギア中心に走ると効果的。コンポーネントのグレードアップは次の目的が見えてきてから。
いわゆるロングライドモデルと言われるモデル。長い時間同じ姿勢をとる必要があるため、上体が起きたポジションをとれるものがおすすめ。通称「エンデュランスロード」と呼ばれるタイプを探すと言い。エンデュランスロードは上体が起きているのでロードバイク初心者にも乗りやすいのもポイント。
また、長い距離を走ると路面からの衝撃で疲れてくるので、振動吸収性が高いカーボン素材のフレームか、せめてフォークだけでもカーボンのものにするといい。
登坂にはヒルクライムモデルといわれるモデル。重力に逆らって道路を上るので、車重が軽いカーボン製のフレームが望ましい。ホイールも上のランクのものならばエントリーモデルについているホイールより前後合わせて1キロほど軽くなるので、エントリーモデルで山に登るのならば、ホイールを交換するだけで大きなアドバンテージになる。
ロードバイクの華はやはりレース。とはいえ、レースといっても長距離レースや短距離レース、ヒルクライムレースなどと様々なレースがある。レースによって必要な要素は異なるが、コンポーネントは105以上を備えておきたい。 特徴としては速度を重視しているので、空気抵抗が少ないよう前からの風を体が受けづらい姿勢を取るようになっている。そのため、スポーツ自転車初心者にとっては運転しづらい面もある。
日々の移動にロードバイクを使うことも可能。クロモリ製のクラシカルなフレームは細く、スポーツらしからぬシルエットで、街中で目立つこと間違いなし。ただし、泥除けがないことや、カゴがないことや、スタンドがないことなど、多少の不便があるのは気を付けておきたい。なお、泥除けは必要な場合のみ装着するという方法もある。
次に考えることは、乗り方を考えること。ホイールやギアなどは後からグレードアップさせることもできるが、フレームの交換となると別モデルを購入するのとほぼ同じことになる。
フレームによってロードバイクの乗り方は大きく変わってくるので、自転車店で相談するといい。スポーツ自転車専門の大型店舗やブランドショップであれば試乗車があることが多いので、試し乗りさせてもらうとフレームの違いも分かりやすい。
長い距離を走るのであれば、振動吸収性がよく長距離を走っても疲れにくいポジションのものを選ぼう。つまり、カーボンフォームで上体が起きたポジションのモデルで、エンデュランスタイプのカーボンモデルがおすすめ。
一覧のこの表記→エンデュランス
短距離を走るのであればアルミ素材などの硬く反応性の高い乗り味のほうが向いている。
通勤や通学などで段差の多い場所を走る場合は、28Cなどのやや太めでパンク耐性の強いタイヤを履いたものやグラベルタイプのものがいい。
一覧のこの表記→グラベル
また、坂が多ければ軽い素材のフレームやコンポーネントで、さらにギア設定は軽いものを選ぼう。
ダイエット目的やたまにしか乗らないならばあまり問題ないが、通勤通学時に使う場合、雨は大きな問題だ。細くグリップ力が重視されていないタイヤであれば雨で滑りやすくなる。現在は25Cのタイヤが速度的にも安定性的にも優れているとされているので(タイヤの太さは25Cがおすすめを参照)、通勤通学に使用する場合はできれば25C以上のタイヤを履いておこう。
また、泥をはね上げてしまうので、泥除けは必須。さらに雨にさらされやすくなるので、錆に注意。そのため、フレームはクロモリよりもアルミを選んだほうが無難だ。
あとはディスクブレーキを備えたモデルであれば、雨天時でも制動性が落ちないので安全性が高いのでおすすめ。
一覧のこの表記→ディスクブレーキ
レースなどを考えていないのであれば、グラベルロードという手もある。タイヤも太くスリップしにくいので、雨天向きとも言える。
一覧のこの表記→グラベル
濡れた後はしっかり水気を拭いて注油もしっかりとしておくことが必要なので、メンテナンススタンドは必須だ。この場合、ウエットタイプのオイルがおすすめだ。
ロードバイクの価値の基準はどのようなフレームを使っているかによって変わる。高額な車両には高性能で軽量なフレームが使用されている。
各メーカーのフラグシップモデルともなればフレームはカーボン製だが、ミドルグレードのカーボンフレームとは原料となるカーボンの質が異なっていたり、フレーム部位ごとに細かく剛性が異なる手の込んだ設計になっていたりする。
他にも、コンポーネントのグレードの差や、ブランド代など様々な要素が加味されたうえで価格が決められている。
いくらロードバイクでやりたいことが明確でも、予算がないとどうしようもない。エントリーモデルを求めるのであっても、10万円程は準備しておこう。さらにロードバイクを買ってすぐに必要なアイテムをそろえるための2万を追加して、全体で12万は用意する必要がある。若干予算オーバーになるものもあるが、後述の12万以下のエントリーモデルにて該当するモデル各種を紹介しているので参考にしてほしい。
購入後必要なアイテムについては、「ロードバイクに最低限必要なアイテムを25,000円以内で揃えるのは可能か」を参考に。
参考リンク ロードバイクに最低限必要なアイテムを25,000円以内で揃えるのは可能か
自分の年齢、性別、体力なども重要なポイント。それによって向いているロードバイクと向いていないロードバイクが出てくる。体力がないのに超前傾姿勢のポジションのロードバイクは辛すぎて体力がつく前に乗らなくなってしまう。
ロードバイクによっては女性向けのモデルをリリースしているブランドも。男女で体のつくりが異なるので、女性は女性向けのモデルを選ぶと快適に走ることができるだろう。女性は女性向けロードバイクの選び方で詳細な選び方を紹介しているので参考に。
大きいサイズのフレームは美しいが、自分の体格に合わないものを選んではいけない。
まず、ロードバイクは物理的に跨げないとどうしようもない。そのため、メーカーはそれを基準にサイズを分けている。
基本は洋服と同様、XS、S、M、Lといった具合に指定されているので、それ目安に選ぶ。とはいえ、フレーム形状や希望のポジションによって適正サイズが変わることもあるので、実際にまたがってみることが大切だ。
デ・ローザやビアンキなど様々なブランドが存在しているが、きちんとしたブランドであれば、どのエントリーモデルを選んでもはずれはない。
擬似ロードバイク(いわゆるルック車)を選んではいけないのはもちろんだが、ここ数年においては、どのブランドの品質が均衡している状態なので、質の悪いモデルを出していない。それゆえ、どれを選んでも満足いく走りが味わえる。
人気のブランドなどは「ロードバイクメーカー一覧」を参考に。
自転車店に行く前に目安として実際にホームページなどのカタログを見ておくことになるが、書いてある内容が専門的すぎて何を選んだらいいのかわからない初心者の人も多いだろう。ただ、いくつかポイントがあるのでそれさえ抑えておけばどうにかなる。
表記 | ポイント |
---|---|
スケルトン | スケルトンは、トップチューブ長やリアセンター長など多くの寸法で構成されており、これが自転車の性格を決める。ロングライド向けならリアセンターを長くして振動吸収性を高めてあったり、レース向けならチェーンのかかりをよくするためにこの部分が短くされていたり。上級者ならスケルトン表を見ればその自転車の用途がわかるほど重要なもの。カタログを見るときはこのスケルトン表で、リアセンター長とヘッドチューブ長の2点に注目。レース向けのハイエンドモデルと比べて、ここが長い方が初心者向きといえる。 |
サイズ | 重要なのはシートチューブ長とトップチューブ長。はじめはここだけ見ておけばいいと言っても過言ではない。一般的にフレームサイズとして表記されるシートチューブ長は、股下で考えるもの。対してトップチューブ長は、主に胴体や腕の長さで考える。 トップチューブを見る時は、ホリゾンタル表記(水平換算)で考えること。それにより、スローピングしているフレームもホリゾンタルと同じ寸法で見ることができる。 またメーカーによってはフレームサイズ別の「適正身長」も載っているので、これを基準にすればいい。 |
フレーム素材 | フレームの素材で乗り心地は大きく変わる。ほとんどはクロモリ・アルミ・カーボンの3タイプから選ぶことになる。いずれもメリットとデメリットがあるが、カーボン素材を使ったフレームがハイエンドモデルに使われることが多く高額だ。詳しくは「フレーム材質の選び方」を参照。 |
コンポーネント | ギアやブレーキなどを司るのがコンポーネント。大きくシマノとカンパニョーロの2台メーカーがあり、それぞれにグレードというものが存在する。ロードバイク初心者ならSORAでも十分。詳しくは「コンポーネントの選び方」を参照。 |
タイヤの太さ | ロードバイクのタイヤは総じて細いが、最近では25Cといった太めのタイヤも一般化しているので、そこまで抵抗なく乗り始めることが可能。もちろん、23Cのほうがスピードを出しやすい。詳しくは「タイヤとホイールの選び方」を参照。 |
ポイントとなるのが、コンポーネントのグレードやフレームの素材などを選択肢の1番にしないこと。同じ価格で付いているコンポーネントのグレードに差があったとしても、どちらが良い悪いというのは一概には言えない。
現在ではインターネットが普及し、たくさんの情報を得ることができるため、さらに迷ってしまいそうだが、スペックばかり追ってしまうと何が欲しいのかわからなくなってしまうことが多くある。
はっきりいって市街地を経由する通勤や通学の移動にはクロスバイクの方が適している。しかし、より早くより遠くに走るのであればクロスバイクはロードバイクに全く及ばない。
クロスバイクに乗っているとロードバイクに追い越されて悔しい思いをすることも多々。いつかはステップアップしたいと思うようになるので、最初からロードバイクを選ぶべきだ。
ここでは大きく2つの答えがあり、普通のクロスバイクなら難しいが、フラットバーロードなら可能だ。
普通のクロスバイクはパーツを交換することによってドロップハンドル化やロードバイクに近い仕様にはできるが、完璧にロードバイク化することは基本的にできないと考えるべき。一見、同じように見えるフレームであったとしても、ロードバイクとクロスバイクでは乗車姿勢を作るためのジオメトリーが異なる。
パーツに関しても、ハンドルバーはもちろん、ブレーキレバー、変速系のコンポーネント、タイヤなどを交換すると、それらがロードバイク用のエントリーグレードであったとしても、最低限5万円程度の費用はかかる。手頃な価格のクロスバイクがもう1台買えてしまうほどの出費だ。であれば、初めから15万円のロードバイクを購入したほうが気持ちよく走り出せるはず。
一方でフラットバーロードのクロスバイクはロードバイクのハンドルをフラットバーにしたものなので、ハンドルやシフトを変えればロードバイク化することができる。ただし、ハンドルもシフターもそんなに安くないし、交換には手間と時間がかかることを覚えておこう。
自転車メーカー最大手ジャイアントがリリースするフラットバーロード。コンポーネントはティアグラを装備しているなど、エントリーモデルのロードよりもスペックは高い。
ここまでの内容を踏まえたうえで、メジャーブランドの12万以下のエントリーモデル一例を紹介する。順番は価格順。一応の用途例も記載しているが、レースモデルで長距離ライドもできるし、グラベルで通勤通学も向いているので、あくまで参考に。もちろん、12万円以上でもエントリーモデルは存在するので、これ以外のものはロードバイクモデル一覧を参照のこと。
用途例 | 該当カテゴリ |
---|---|
レース・速度重視・ダイエット・山に登る | レーシング |
長距離ライド・通勤通学・ゆっくりと乗る | エンデュランス |
舗装路だけでなく未舗装路を走る・街乗り | グラベル |
決め手は自分がカッコイイと思えるロードバイクを選ぶこと。好きなカラーで選んでも、ブランドの歴史に惹かれて選んでも、予算に合うからと選んでも、現在ではきちんとしたブランドであればユーザーに必要なスペックが満たされていないロードバイクはほとんどない。
大切なのは楽しく乗り続けることで、良いスペックのモデルを購入することではない。感覚やフィーリングを大切にして選べば、長く愛用して長く乗り続けることができるはず。
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