Introduction of a high-grade tire with a little value but easy running and running
ロードバイクのタイヤと言っても多種多様存在しており、使用用途から予算によって選ぶべきものが変わってくる。ここでは入門機に最初からついている安価なタイヤではなく、多少予算はかかるが、走りを大きく変えることのできるタイヤを紹介する。
タイヤはロードバイクのパーツの中で唯一路面と接するパーツであるため、走りの質を変えるのであればタイヤに注目するといい。ただ、タイヤは様々なメーカーから多くの種類のタイヤがリリースされているので、何を選んでいいかわからないという人も多いだろう。
「初めてのアップグレードにおすすめの走りが激変する定番タイヤ3選」では予算を抑えながらもコストパフォーマンスの高いタイヤを紹介しているが、予算が許すのであれば上のランクのハイスペックタイヤを選んでみてはどうだろう。ハイスペックタイヤは1本6,000円~と前後で揃えるとわりと高額になるが、転がり具合や重量、グリップ力など非常に高い性能を持っている。
参考リンク 初めてのアップグレードにおすすめの走りが激変する定番タイヤ3選
例えばホイールをアップグレードしようと考えると10万~と非常に高価なので、ホイール交換に比べればそこまで費用は発生しない。走りの質を高めたいなら、ぜひハイスペックタイヤをおすすめしたい。
タイヤを選ぶ際に出てくる「コンパウンド」とは、「混合物」という意味を持つ単語。タイヤはゴムとカーボンやオイルなどの「混合物」でできており、その「混合物」によってタイヤの転がり抵抗やグリップ力、耐久力などが決まってくる。各メーカーはこのコンパウンドについて研究開発を行い、常に技術向上に努めている。
ここで紹介しているタイヤはクリンチャータイヤの他に、チューブレスタイヤとチューブレスレディタイヤなどを紹介している。各種の違いは以下を参照のこと。
クリンチャータイヤ | タイヤの中にチューブが必要なタイヤ |
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チューブラータイヤ | タイヤの中にチューブが必要なタイヤ(ただしチューブはタイヤに最初から縫い込まれている) |
チューブレスレディタイヤ | (専用のリムテープとシーラント剤があれば)タイヤの中にチューブが不要なタイヤ |
チューブレスタイヤ | タイヤの中にチューブが不要なタイヤ |
ホイールによって使用できるタイヤの種類は変わり、例えばカンパニョーロのゾンダC17はクリンチャータイヤのみ対応で、チューブレスタイヤは装着はできない。
一方でゾンダC17 2Way fitはチューブレスタイヤを装備でき、クリンチャータイヤも(一応)装備できる。
タイヤを購入する際には、ホイールに対応したタイヤの種類を選ぶ必要がある。
価格 | 7,000円 |
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重量 | 225g(25C) |
タイプ | クリンチャー |
サイズ | 20C/23C/25C/28C |
コンチネンタルのロードバイク用定番レーシングタイヤであるグランプリ4000SⅡ。レーシングタイヤの中でも長い間多くの人に支持されているロングセラーモデルの一つだ。このモデルの最大の魅力はブラックチリコンパウンドやベクトランブレーカーなど、コンチネンタルの技術力を詰め込んでいるところ。
ブラックチリコンパウンドはナノカーボン粒子を配合し、タイヤ本来のしなやかさを損なうことなくグリップ力と転がりの軽さを強化している。特に現在の主流である25Cサイズはワイドリムのホイールとの相性が良く、コーナーではよくグリップするのに転がりやすいとメリットが大きい。さらに、ベクトランブレーカーによって最低限の重量増で耐パンク性能を強化しているので、レーシングタイヤとしては必要十分な耐摩耗性もあるのもポイント。
サイズは20C、23C、25C、28Cの4サイズを展開。レーシングタイヤとしてはサイズやカラーバリエーションも充実して、様々な場面で活躍が可能だ。
追記:2019年にリニューアルされてグランプリ5000へと進化。詳しくは2022年度おすすめハイスペックタイヤ2選を参考に。
自動車や自転車など、様々な車両のタイヤで世界的に有名なドイツの総合タイヤメーカー。自転車用のタイヤでは、レーシングモデルのグランプリシリーズを筆頭に、ロードレース用やタイムトライアル用など用途に応じてさまざまなバリエーションを展開している。
価格 | 7,600円 |
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重量 | 275g(25C) |
タイプ | チューブレス |
サイズ | 23C/25C/28C |
チューブレスタイヤのリーディングカンパニーであるIRCは日本のメーカー。そのIRCがリリースしているフォーミュラプロチューブレスはプロチームの協力のもと、ゼロベースから設計されたロードレース向けタイヤ。IRCがそれまでリリースしていたモデルに比べて軽量化も実現しており、軽い転がりを実感できる。
一番の特徴はグリップ力。コンパウンドに米ぬか由来のセラミック粒子を配合し、高いグリップ力を実現している。他にも乾いた路面ではスパイク効果を発揮し、濡れた路面ではさらに吸水力も発揮するというセラミック粒子を配合し、様々な場面で路面に食いつくグリップ力を発揮する。
他にもトレッド幅を拡大してサイドカット対策を強化して耐パンク性能も高めているという工夫や、トレッドにパターンを配して限界域での挙動を感じやすくするなどの工夫も盛り込まれている。
チューブレスタイヤ一番の悩みであるホイールへのはめやすさも、ビードまわリの形状を最適化することで、これまでのモデルに比べて装着しやすくなっている。
1926年に愛知県で創業し、以後90年間にわたって自転車のタイヤとチューブを生産し続けてきた日本のメーカー。1997年には初代"フォーミュラプロチューブレス"をリリースし、ロード用チューブレスタイヤをいちはやく製品化するなどチューブレスタイヤのリーディングカンパニーである。
価格 | 10,500円(チューブレスレディ) |
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重量 | 250g(25C) |
タイプ | クリンチャー/チューブレスレディ |
サイズ | 23C/25C |
ハッチソンのフュージョン5シリーズはロードバイクのタイヤに必要な"グリップ""転がり性能""耐久性""耐パンク性""快適性"の5つの要素を高いレベルで備えたシリーズ。そのなかでも、このモデルは最もレースに適したコンパウンドと、軽量ながらも耐パンク性能を高めた素材を使用し、スピードを追求する人向けのハイスペック軽量タイヤである。
タイヤは転がりやすく軽快な走りを実現しているだけでなく。グリップ力も高いレベルを誇っている。雨天時や雨天後など路面状態が悪い時にグリップ力を高めたい場合や、ロングライドなどで乗り心地を重視したい場合など、空気圧をやや下げたとしたとしても、コーナーで腰砕け感がなく加速時のダイレクト感も損なわれない。
このモデルはチューブレスレディとクリンチャーの2つのタイプがリリースされているが、注目したいのはチューブレスレディモデル。チューブレスタイヤのメリットはチューブを使わないことで低圧にしてもリム打ちパンクが少なく、走りのダイレクト感があるなど。一方でクリンチャータイヤに比べてタイヤをはめることが難しいことや、専用のホイールはクリンチャータイヤ向けのホイールに比べて若干ながら重量があることなどのデメリットがあった。
しかし、このモデルではチューブレスモデルながらも250g(700X25C)という軽さを実現。これはクリンチャータイヤと軽量チューブの組み合わせとほぼ同じ重量。さらにチューブレスタイヤにしてはホイールに装着しやすいのも特長。
1890年に自転車用タイヤの生産を始めたハッチンソン。現在では自転車用のタイヤだけでなく、軍事から航空宇宙関連のタイヤやゴム製品を生産している。レースモデルのギャラクティック、耐久性を強化したパフォーマンス、様々な状況に対応できる3シリーズを揃え、多くのサイクリストのニーズを満たしている。
価格 | 7,800円 |
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重量 | 215g(25C) |
タイプ | クリンチャー |
サイズ | 23C/25C |
クリンチャータイヤ普及の礎を築いたミシュランが、2017年に満を持して投入したのがクリンチャータイヤのハイエンドモデルである"パワーシリーズ"。これまでミシュランがリリースしてきた「プロシリーズ」が進化したシリーズでもある。
シリーズ内には3つのモデルが展開しており、レース向けの"コンペティション"、ツーリング向けの"エンデュランス"、ハイグリップタイプの"オールシーズン"の3つのモデルが存在。それぞれの使用条件に最適なコンパウンドを採用している。
グリップ力は「プロシリーズ」に比べ向上。モーターサイクルの最高蜂である"モトGP"で培った技術を生かし、転がり抵抗を低減しながらもしなやかな乗り味とそれを生かした粘りを感じさせる高いグリップも実現している。
耐パンク機能として、ケーシング下に新開発のアラミド繊維を配置。これによって耐パンク性能を向上させている。
フランスが誇るタイヤメーカーであるミシュラン。1889年に自転車用のタイヤ製造を始め1世紀以上の歴史を誇るメーカーでもある。1980年代にはチューブラータイヤ中心だった自転車競技界にクリンチャータイヤを普及させるなど、自転車のタイヤの歴史に深く関わっている存在。
価格 | 7,200円 |
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重量 | 225g(25C) |
タイプ | クリンチャー |
サイズ | 23C/25C/28C |
シュワルベのロードレーシングタイヤ最高峰である"シュワルベワン"は、軽快な乗り味が特長。コンパウンドには抜群の転がり性能と高い耐久性を両立した素材を採用しており、その抜群の転がり性能によって、加速時にはそこまで力を使わなくてもスピードを上げることができるようになっている。さらに、スピードが上がってから巡航状態になってもそこまで脚を使うことなく巡航が可能。
グリップ力は、グリップ重視のタイヤのような粘りつくグリップ力を備えているわけではないが、トレーニングやレースに必要なグリップ力は確保。
パンク対策としては、耐パンク層にVガードを採用。トレッドとタイヤサイドの境目を強化して、サイドカット対策も強化。欠点の見当たらない優等生的なタイヤだ。
なお、2017年モデルから"シュワルベワン(クリンチャーモデル)"、シーラントを入れることでチューブレスイージーとして使える"シュワルベプロワン"に加え、新たに"チューブラーシュワルベプロワンHT"もラインナップに加わっている。
ドイツのタイヤメーカーであるシュワルベ。世界1の販売量を誇るツーリングタイヤ、マラソンを筆頭に幅広いラインナップを展開。自転車用タイヤブランドとして世界中で知られる存在でもある。ロードバイク用タイヤは、レーシングモデルからベーシックモデルまで幅広いモデルを展開。上記で紹介したシュワルベワンを筆頭に、ミドルグレードのデュラノ、エントリーグレードのルガノなどラインナップしている。
価格 | 5,410円 |
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重量 | 200g(25C) |
タイプ | クリンチャー |
サイズ | 20C/23C/25C/28C |
パナレーサーの最高峰レーシングタイヤがレースシリーズ。オールラウンドモデルのA、軽量モデルのL、耐パンク性能を強化したDの3モデルを展開。その中でもレースLはレースシリーズ中でも最軽量を誇り、オールラウンドモデルのAと比べると700X25Cでは40gも軽い。
そのため、タイヤが軽いことと転がりの軽さも加味されて軽い走りを実現させ、ヒルクライムやタイムトライアルなどで威力を発揮する。とはいえ、決して上りや一発勝負用のタイヤではなく、高レベルの耐パンク性能やグリップ力を兼ね備えており、限りなくオールラウンドに近い総合力を持っている。
耐パンク性能が高い理由としては、トレッド下部の耐貫通パンク素材に「プロタイトベルト」を採用したこと、これにより、以前のモデルより24%も耐パンク性能を強化している。
コーナーではバイクを倒したときの接地感を高めるためにトレッドセンターがやや尖っているオールコンタクトスレッドシェイプと、粘りのあるコンパウンドが高いグリップ力を発揮。これらの機能によってバイクを倒し込んでも高い安定感を実現、安心してコーナーを攻めることができる。
価格は他のハイスペックタイヤに比べて安価であり、手を出しやすいコストパフォーマンスの高いハイスペックタイヤというのもポイントが高い。ハイスペックタイヤへ入門するかどうか迷っている人へ選択肢として最適解。
パナレーサーは日本国内で選手からのフィードバックを元に開発・生産を行っているタイヤメーカー。2016年モデルからはクリンチャーだけでなく、チューブラーやチューブレスの各仕様も展開し、様々なニーズに対応できる態勢を整えている。いずれのモデルも転がりの軽さやグリップ性能だけでなく、高い耐パンク性能を備える。どんな環境でも安定して実力を発揮できるため、入門者からプロまで幅広い層から厚い信頼を誇っている。
ロードバイクのタイヤは千差万別だが、普通のタイヤとハイグレードのタイヤではその走り具合が全然違う。タイヤは半年から1年ごとに交換が必要な消耗品なので、交換の際はぜひここで紹介しているハイグレードタイヤに交換してみてはいかがだろう。
なお、お目当てのタイヤを決めたとしても、その後はどのサイズのタイヤを選べばいいかということでも検討が必要となる。その際は特にこだわりがなければ25Cのタイヤをお勧めしたい(理由などは「タイヤの太さは25Cがおすすめ」を参照)。今23Cのタイヤを装着しているのであれば、よほどのホイールでない限り25Cのタイヤも装着できる。
追記:上記で紹介したコンチネンタルのグランプリ4000が2019年にリニューアルを果たし、グランプリ5000がリリースされた。詳しくは以下リンクで紹介しているので参考に。
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