Bicycle rack at home and bicycle rack used indoors
ロードバイクを初めて購入する人にとってどのようなロードバイクを選ぶかは大きな課題だが、もう一つ大きな課題として自宅のどこに駐輪するかということもある。
ロードバイクを屋外に駐車すると、風雨にさらされることによってチェーンやパーツが錆びたり劣化したりしやすい。
なにより外に駐輪しておくと盗難される危険性があるので危険。そのため、ロードバイクは室内に保管する人が多い。
ロードバイクは高価なので、普通の自転車に比べて盗難にあいやすい。盗難の理由も足代わりのために盗むというよりは、転売して稼ぐという窃盗犯が存在するためだ。
頑丈な鍵を付けていても屋外に駐輪していれば、専用の工具で鍵を破壊されてしまう可能性がある。さらに、鍵をかけていたと思っていても施錠されていないというミスも怖い。一方で室内に保管すれば安心だ。
屋外に置いておくとロードバイクは徐々に汚れていく。1つの要因は雨で、雨に含んだ汚れがロードバイクに付着することで徐々に汚れていく。もう1つの要因は塵やホコリ。屋根がある場所に駐輪していてもチェーンについているオイルが周りの塵やホコリを集めるため、雨に降れていなくても徐々に汚れていく。
室内に駐輪すれば、雨や埃などに触れることがないので汚れにくい。
紫外線はタイヤにとって天敵であり、タイヤを劣化させる原因の一つでもある。特に白いタイヤは紫外線の影響を受けやすく黒のタイヤに比べて劣化しやすい。
また、フレームの素材や色によってそのスピードは異なるが、日光に長い間当てると紫外線によってフレームの色があせていく。
室内にロードバイクを保管するメリットは大きいが、室内に収納するとなるとどこに収めればいいかということが問題に挙がってくる。
そもそも多くの家は室内に自転車を駐輪するようにできていないし、ロードバイクはそこまでコンパクトでもないので、それなりの場所が必要となる。前後のホイールを外せば比較的コンパクトになるが、毎回走行のたびにタイヤを付け外すのは現実的ではない。
そこで室内保管に適したラックを使うことや土間に置くという方法をとることになる。
出典 Amazon
ロードバイクを室内に保管するのであれば、単に設置するよりもラックを使って美しく飾るほうがいい。簡易なラックから、2台を縦に収納できる優れもの、メンテナンスができるものなど種類も豊富だ。状況に応じて選ぼう。ラックについては後述するので参考に。
ロードバイクは軽量なので、専用のラックを使って天井からぶらさげるという方法もある。天井に引っ掛けることができる箇所と、天井までの高さが約3mあれば可能だ。
縦に収納すると必要な設置面積は大きく減る
狭い部屋の面積を有効に使うには、自転車の設置面積を少なくしたほうがいい。自転車自体は、縦に収納することで横に置くより半分以下の省スぺースとなる。フレームなども同様だ。
部屋という空間を有効活用するには、床面だけではなく、自転車、フレーム、車輪などを縦に吊るすことで収納量は飛躍的にアップする。3次元的に収納スペースを考えよう。
玄関が広い場合は玄関に置くという方法や、古い日本家屋で玄関が広い場合は玄関の土間に置くという方法がある。ロードバイクを室内に入れないのでタイヤの汚れを気にすることもないし、日々の運び入れも簡単。
何より便利なのが雨天の走行後。路面からの泥水によってロードバイクが汚れている状態で室内に持ち運ぶのはあまりいいものではないが、玄関や土間であればそのまま入れるし、室内でゆっくりとメンテナンスすることができる。
保管するロードバイクが1台だけなら、玄関を使うという方法は行いやすい(家族の同意があればの話だが)。
ロードバイクはホイールを外せばコンパクトにすることができる。さらに輪行袋に入れて部屋に持ち込むことによってかなり汚れていても、袋の中なら部屋に汚れが移らない。
ただし、長期間使わない場合に汚れなどをそのままにしておくとそれが原因で劣化や錆になることがあるので、きちんと汚れを拭き取った後で収納することをお勧めしたい。
輪行袋については「おすすめの輪行袋と、その他必要なアイテム」で紹介しているので参考に。
一点注意したいこととしては、輪行袋に入れているからといってベランダに放置するのは注意が必要。ベランダとはいえ風雨にさらされてしまうため、輪行袋の中に湿気や水分がたまって錆などの原因ともなる。
自宅保管ではないが、屋根とシャッター付きの駐車場に駐輪するという手は非常に有効。風雨の心配もないし、メンテナンスも容易。複数台のロードバイク保管もできるため非常に適している。
ただ、シャッターに鍵をかけていない家も多い一方で、外から見えないから鍵をかけなくても大丈夫などと防犯意識が薄れてしまうので、シャッターがあったとしても鍵はしっかりとしておくこと。
一戸建ての場合には、庭などに物置き小屋を置くという方法もある。ロードバイクのほか、メンテナンスグッズも置くことができ便利。物置小屋のほとんどが鍵をかけることができるので、盗難防止にも役に立つ。
ヘルメットやポンプや工具類など、ロードバイクに乗るにはいろいろなアイテムが必要だが、それらも雑然と置いて収納場所がないと、見た目が悪いだけでなく必要な時に必要な工具が見つからずその都度探すことになる。
ロードバイクのラック周辺をサイクルコーナーにして、自転車関連用品を見映えよく収納したい。
パーツをしまいこんでおいてもかさばるだけ。今後も使わないものがあったら、積極的に売ってしまおう。ヤフオクやメルカリなら割と買い手がつく。
保管とディスプレイを兼ねるサイクルラックにも、いろいろな種類がある。例えばバイクハンガーとよばれるものは壁や柱に取りつけたフックに自転車をかけるタイプのラック。ほかにも、バイクタワーは2台の自転車を上下にかけられるラック。他にも縦に吊り下げる形で2台の自転車を収納できるタイプなど、ラックには様々なタイプがある。
とはいえ、どんなラックがいいかは、まずは家中の空きスぺースを確認し、どのように収納できるのかを考えてから。ほかにも賃貸住宅ならネジなどで固定しなくても設置できるラックという選択肢もある。
収納する自転車の数によって選ぶべきラックも変わってくる。例えば2台以上のロードバイクを収納したい場合は、複数台収納できるタワー式のものを選ぶ必要があるし、1台だけでいいなら、簡易なスタンドでも十分。
壁にもたれさせるだけのスタンドで、設置は非常に簡単。きわめて単純な構造だが、織密な設計がされており、絶妙なバランスとロードバイクの自重で安定するだけでなく、多少ぶつかった程度では倒れない安定性があるので安心。
天井と床の間にポールを突っ張り、クレードルフックと呼ばれる専用品で横向きに保持するラック。これらのタイプのものはパネを使用しているため、天井や床にネジ穴開けは不要だが、地震などに備えて、転倒防止のストラップを付けておくこといい。2台の自転車を収納でき、クレードルを追加すれば最大4台まで収納できる。
壁面や柱に直接取り付ける壁掛け式。壁面や柱に穴を開け、ボルトを固定して取り付けるタイプで、横置き型と縦置き型の2種存在する。取り付け場所を工夫することで、壁を使ってバイクタワーのように複数台のロードバイクを収納できる。
自立式のスタンドは壁などに固定しないタイプであり、壁に穴を空けないので賃貸住宅などで使いやすい。多くはメンテナンススタンドとして使われているもので、後輪のハブシャフトの両端を挟んで固定するコの字型スタンドや、チェーンステーとシートステーをひっかけるタイプのスタンドがある。
メンテナンス用のスタンドを使う場合は転倒しにくくは設計されているが、壁に固定できるスタンドに比べるとスタンドごと倒れてしまうというケースもあり、使用する際には注意したい。
他にも様々なスタンドもあり、例えば縦置きと横置きを兼用できるミノウラ DS-2100というスタンドがある。普段は場所をとらない縦置きにしておき、メンテナンスの際は横置きで使うなど、場合によって使い分けることができる。
自立式のスタンドで複数台収納できるものもあり、定番だとP-500AL-6Sが挙げられる。ロードバイクの展示などにも使われるスタンドだ。ある程度のスペースと高さは必要だが、ロードバイクを「飾る」用途として使えるのは大きい。
持ち家なら問題ないが、賃貸の場合は基本的には壁に穴を開けるのは許可されていない。しかしネジ穴ぐらいの大きさなら問題ないことも多い。ただし、ネジ穴の大きさによってはNGの場合もあるし、穴をあけてもいい場合でも、場所によっては壁の強度の関係上穴を開けてはいけない場所も存在する(後述)。この辺りは必ず管理会社に確認してから穴をあけること。
壁に釘を打ったりネジ穴を開けたりする場合、壁の強度にも注意が必要。例えば石膏ボードに穴を開ける場合、梁がないと石膏ボードのみでラックを支えることになり、大きな荷重に耐えられないので危険だ。慣れている人は梁の位置をドライバーの柄などでたたいて探すことができるが、普通の人はその違いがわからないので、おとなしく下地探しを使って梁を探すこと。
他にも、壁によってはコンクリートの上に壁紙が貼ってあるタイプも有り、この場合は壁に穴を開ける場合はドリルなどの工具が必要。壁を叩いて異常に硬かったらコンクリートと思ったほうがいい。この場合、作業もけっこう大変なので本当に穴を開けるか十分に検討すること。
室内空間を占拠しないのは大きなメリット。ただし、ベランダは屋根があっても雨風が吹き込みやすい場所なので、屋外に駐輪することに比べればまだマシだが、汚れない、錆ないというわけではないので注意。
外での駐輪は盗難の可能性も高いので、丈夫なチェーン錠を前後輪やサドルなどを含む自転車全体に通して盗難に備えることが必要。家の前や庭、駐車場に駐輪していて鍵を掛けていない自転車もあるが、自宅であろうとも盗難に備えて鍵をかけること。マンションなどの集合住宅で駐輪場がある場合も同様だ。
盗難防止に役に立つ鍵については「鍵の選び方と用途別おすすめの鍵5点」で紹介しているので参考にしてほしい。
屋外に駐輪する場合は頑丈で壊されにくい鍵を用いること。自宅なので多少重い鍵でも駐輪するとき以外は家に置いておくことができる。簡易な鍵は防犯の役にたたないと考えよう。また、鍵は必ず2か所以上つけ、持ち運ばれないように地球ロックを行う。また、長いチェーンロックやワイヤー錠を用いてホイールの盗難防止にも努めること。おすすめはU字ロックとチェーンロックを併用すること。
金属のパーツが多く使われるロードバイクにとって水分は天敵。雨で水分が付着したままにしておくとその部分から錆びてしまったり、劣化したりといいことがない。屋根がある駐輪場に停めていても風が吹いたら雨に濡れるし、地面から雨が跳ね返って濡れることもあるので、屋外に駐輪する以上は濡れることを覚悟すること(とはいえ屋外の駐輪場でも屋根があるのとないのでは劣化のしやすさが格段に異なるが)。
ただ、雨が降るたびにロードバイクの水分を拭き取りに行くのもあまり現実的でない。自転車カバーという商品もあるが、毎回の付け外しが面倒な割に、カバーの下から跳ね上がった水がロードバイクに付着してカバーしているのにもかかわらずロードバイクの劣化につながる。ほかにも、地面からの蒸気がカバー中にこもってしまうため、長時間濡れたままになるため錆びやすくなる。カバーを付けていても完全に水を防げるわけではないので自転車カバーはおすすめしづらい。
なお、普通に地面に駐輪するよりも、レール式駐輪場がおすすめ。地面から伝わってくる湿気を避けられるし、風が通りやすいのでサビづらい。また、レール式駐輪場で高い場所に駐輪するものもあり、駐輪は面倒だが、高い場所で掛けられている鍵は破壊されにくいので盗難防止にもなる(細い鍵では無意味でU字ロックやチェーンロックなどテコの原理を使わないと切断できないような壊れにくい鍵に限る)。
タイヤは直射日光によって劣化する。また、フレームの色によっては屋外保管を数年行うと色あせてしまう。これらの日光による劣化は屋根があるのとないのでは大きな差が出てくるので、できるだけ直射日光に当たらない箇所に駐輪するようにしよう。
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