Tips and practices for keeping 25 km / h and running
ロードバイクに慣れてきたら、無理なく25km/hをキープできるペダリングを早いうちに身につけておこう。ペダリングスキルが上がれば楽に早く走ることができる。
上級者と初級者が一緒に走っていると、上級者がペースを上げていなくても徐々に上級者から離れていってしまう。そこで焦って追いつこうとして一時的に差は詰まるが、ペダリングスキルがない初級者はペダリングフォームが時間の経過とともにどんどん崩れていってまた離れて行ってしまう。
上級者と初級者との決定的な差は何かというと、「ペダリングスキル」と「心肺機能」であり、特にほかのスポーツで鍛えることができにくい「ペダリングスキル」の差が最も大きい。上級者は常に一定のスピードでペダルを回す技術をマスターしている。
軽いギアで走ると、加速も容易だし、脚への負担が少ないにもかかわらず、スピードが向上。さらに疲れをためにくいと、いいこと尽くし。
一方で初心者が行いがちな重いギアをグイグイと踏み込んでいく走りかたは、体に負荷をかけている実感と、満足感が得られるが、筋肉中に乳酸という老廃物が蓄積され、足が重く感じ、長い距離を効率的に走るのには向いていない。
というわけで、軽めのギアでコンスタントにペダルを回しながら走る練習を最初に行うようにする。正しくペダルを回せるようになっていないと、いつまでも上級者のペダリングは実現できない。
軽いギアを回し続けることは筋肉、関節への負荷が少ない。ある一定のスピードを保つためには、重いギアをゆっくりと力を込めて踏むか、軽いギアを高回転で回すかのどちらか。軽いギアの方が、長時間続けやすいし、有酸素運動の領域内で、ペダリングを続けることができる。
負荷の少ないギアで回すためには、路面状態に合わせてギアチェンジを行うことも大切。特に走り出し時に重いギアのままだと足への負担が大きい。事前に先の状態を把握しておき、坂道の前にはあらかじめ軽いギアに変速しておくなど、こまめなギアチェンジを行いたい。
都市部を走る場合は信号や停止線が多いため、前のギアは常に軽いギアで走るぐらいのイメージでちょうどいい。
ペダル回転数を上げることは正しいペダリングの必須条件。ただし、初級者が上級者のようにいきなり100回転/分でペダルを回そうとすると、無駄な部分に力が入り、サドル上でお尻が跳ね、無駄にエネルギーを使うだけになってしまうので非常に非効率。さらに体への負荷も大きく長時間コンスタントにペダルを回転させることができない。
ロードバイクの訓練を行っていない人はおおよそ毎分70回転ぐらいの回転数で走行している。そこで、時速25kmを目指すのであれば、当面の目標を毎分90回転ぐらいを10分続けられることを目標とするといい。これくらいの回転数なら、さほど筋力が必要なわけでもないし、十分に低い負荷で効率よく走ることもできるはず。
ケイデンスメーターとは1分間のペダリング数を計測できる物を指し、サイクルコンピュータの上位機種には、ケイデンス測定機能が付いている。
毎分90回転を数えるのには無理があるので、スキルアップを求めるなら購入しておきたい。ケイデンスメーターに関して詳しくは「サイクルコンピューターの選び方とおすすめのサイクルコンピューター」を参考に。
参考リンク サイクルコンピューターの選び方とおすすめのサイクルコンピューター
ペダリングは12時から6時までの「踏む側」と、6時から12時までの「抜く側」で考えられることが多い。
だが、走行時には慣性があることと、意識をしてからそれが現象として反映される時間差を考えると、9時から3時までの「前向き側」と、3時から9時までの「後ろ向き側」と考えてもよい。
ペダル箇所 | 概要 |
---|---|
12時 太腿を前・下に向ける |
ペダルが12時の位置を上死点、6時の位置を下死点という。片足の動きでいうと上死点は、上方向の動きから、下方向に切り替わるポイント。両足についていうと、左右の脚の役割が切り替わるポイントである。意識の中心は、骨盤をポイントに、太腿から膝頭を押し下げることにおく。 |
3時 ここから9時にかけて、膝下を後方へと、円の軌跡でつなぐ |
実際に強い力が出るのは、3時くらい。大腿の振り下げには力は入れなくてよいが、12時から3時の間に発生した力を、膝から下、ペダルへと力を伝達するよう、円の軌跡をイメージする。なおこのときには、意識を左足へ移行させていく。 |
6時 膝から足の底にかけて上・前方向に抜重 |
右足の6時、つまり下死点は、左足の上死点である。人間の意識は複数におくことは難しいので、ここからの意識は左足に移す。「引き足」といって、ペダルを引っ張り上げるイメージをもつ人がいるが、踏む力に対して引き上げる力は、あまりにも小さく、疲れをためやすい。6時の位置からは、左足のパワーに対する「オモリ」とならないよう、抜重する。 |
9時 3時にかけて太腿を前方に |
ペダルが上死点に近づいたら、抜重のイメージを瞬間的に切り替えて、情性を生かしながら力強く、素速く、刺すように下げる動作に移る。9時では「抜き足」、3時で「差し足」である。 |
短い時間で毎分90回転は簡単だが、10分間続けて行うとなると初級者には難しい。これを実現するためには、足を動かすのではなく、ふとももの付け根からさらに上、お腹の奥のほうを意識しながらペダルを大きな円で回すようにすること。
体幹に近い部分の筋肉には少し動かしづらいという欠点はあるものの、大きな筋肉が多いので疲労しにくく、心拍数は上がりづらい。それまで普通に自転車に乗っていた感覚とは異なるので、慣れるまで少し時間がかかるため、初めのうちはかなり意識してペダルを回すといい。
踏み脚 | 真下に踏み抜くのではなく、いつもよりも早めに踏みはじめて、ななめ前方に踏んでいくイメージ |
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引き脚 | 踏みこんで終わりではなく、後方までパワーをかけ続けることで反対の踏み脚を助ける |
ペダリングには“2つの死点”がある。一番ペダルが近くにある位置と一番ペダルが遠くにある位置。いずれのときも筋肉を使いにくく、ペダリングがスムーズにしづらい。
この2つの死点でスムーズにペダルを動かすことができればいいが、ただやみくもに乗っているだけでは、どれだけ長い距離を走って練習してもスムーズなペダリングはできない。
詳しくは次に紹介するが、体幹筋という骨盤の周囲の筋肉を使ってふとももを大きく引き上げることを意識してスムーズなペダリングを実現しよう。
低い負荷で効率よく走るためには体幹筋を積極的に使う必要がある。とはいえ、どこに注力していいかわかりづらい。
股関節を大きく動かすためには、股関節の周囲だけでなく、さらにその上の下腹部やおしりの筋肉を意識するといい。
お腹に意識をおいて一番ペダルが近くにあるタイミングの「上死点」をクリアしたら、ふとももの裏側とおしりの筋肉を使って大きく回すイメージだ。
また、足先だけを小さく回してはいけない。まだ体幹の筋肉を十分に使いこなせていない初級者の場合、足首が動いてしまうと末梢の筋肉を使ってしまいがちになる。
末梢の筋肉を使ったペダリングが染みついてしまうと、いつまでたってもペダリング技術が上達しないので、速く快適に走ることは難しくなる。
膝の位置も重要で、上死点を上手に越えるためには膝の位置が高くなければならない。そのためにふとももを高く上げるように意識すること。そのときに、お腹の奥のほうに力を入れて、大腿骨を根元から引き上げるように意識する。
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